. ページ31
.
.
『はいもしもしー、A？』
「う、うん」
どうしよう、どう切り出せば良いんだろう
なんて言えば良いんだろう……
『A？』
「……ねぇ、お母さん」
『ん？』
「お願いがあるんだけどさ」
うるさい心臓を無視して、私はハッキリと声に出した。
『うん、どうしたの』
「今日、一緒に出かけた人のお家に泊まりたいの。お願い、いい？」
電話の奥が一瞬静かになった。…怖い。
『誰のお家に泊まりたいの？凛子ちゃん？』
「ううん、凛子じゃない。…彼氏のお家」
『か、彼氏…？！A彼氏なんていたの？！』
「そう、割と前からお付き合いしてる人で、すっごく真面目で良い人」
『そう…そうなの…。…でもA、お泊まりはダメ。帰って来なさい。』
「どうして…！」
『娘が男の人の家に泊まるなんて、不安だからよ』
「だからっ、不安になる必要なんて全くない人なんだって…！」
どうして分かってくれないんだ、というもどかしい気持ちでいっぱいだ。
すると隣に座っている淳太が私の肩を叩き、口パクで『電話代わって』と言った。
私はお母さんにちょっと待っててと言い、携帯を彼に渡した。
「もしもし、夜分遅くにすみません。
お電話代わりました、初めまして、Aさんとお付き合いさせていただいている___大学3年の中間淳太と申します。突然で申し訳ありません。」
話し始めた彼は、私が見たことない姿で。
たった2つ上の人に見えなかった。
「今日のAさんの外泊を許可していただけないかと思い、僕からもお願いしたく、電話を代わってもらいました。」
お母さんと彼がどんな会話をしているのか、私には聞こえないから分からないけど
2人が話している間に、密かに彼の姿に胸の奥がキュンとした。
シンプルに、かっこいい、そう思った。
はい、はい。と頷く彼。
一体どんな話をしているんだろう。
「お母さんとお父さんが心配されるお気持ちはよく分かっているつもりです。
僕は、Aさんのことを大切にしたいと思っているのでAさんが嫌がることは一切するつもりはありません。
明日、Aさんをしっかりとお家まで送らせていただきます。」
彼は、まっすぐ前を向いていた。
.
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 142人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ash(プロフ) - あゆさん» あゆさん初めまして！キュンキュンしてもらえて安心しました、一気読みもありがとうございます。w こちらこそ読んで下さってありがとうございました！！ (2018年2月16日 10時) (
レス) id: c2521dc1fd (このIDを非表示/違反報告)
あゆ(プロフ) - 初めまして。一気読みしました。凄くキュンキュンしてもう心がしんどいです。w 素敵な作品ありがとうございますm(__)m (2018年2月16日 5時) (レス) id: a9e50c2210 (このIDを非表示/違反報告)
ash(プロフ) - mocoさん» mocoさんこんばんは^ ^ ありがとうございます！淳太くんファンの方にそう言っていただけて嬉しいです… こちらこそ、読んで下さってありがとうございます！！ (2018年2月16日 1時) (レス) id: c2521dc1fd (このIDを非表示/違反報告)
moco(プロフ) - ashさん» こんばんは(о´∀`о)完結おめでとうございます。淳太くんファンなのでもうキュンキュンしまくりです。素敵な作品をありがとうございます♪ (2018年2月16日 1時) (レス) id: 1a5ac77311 (このIDを非表示/違反報告)
ash(プロフ) - mocoさん» 返信が遅れてしまいすみません汗 そう言っていただけてすごく嬉しいです！これからもよろしくお願いします！ (2018年2月12日 20時) (レス) id: c2521dc1fd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ash
| 作成日時：2017年12月11日 21時
