ハートの弓矢は奥深く ２

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「あったか…」

「あったまるな」

「ね」





雰囲気の良いカフェに入って、冷えた体をじんわりと溶かす





「スーツじゃない先輩と会うの久しぶりじゃない？」

「うん、たしかに」

「そのニットかわいいね」





先輩の袖口を触ってみると、思った以上に暖かそうだった。





「これ以外と安かったんよな」

「へぇー」





他愛も無い話をしていると
お店のBGMが、定番のクリスマスソングに変わっていることに気が付いた。

そういえばお店の飾り付けもクリスマス仕様になっている。






「もうすっかりクリスマス仕様やなw」

「ね、ちょっと早い気もするけどw」






クリスマス、誘ってくれるかな

少し緊張しながら飲み物をゆっくりとすする。






「朝もクリスマス特集みたいなのしてた」

「イルミネーションとか？」

「そうそう、めっちゃ混みそうだったw」

「クリスマスのイルミネーションの混み具合やばいよなw」






いつもと変わらない様子の中間先輩。

先輩は今何を考えているんだろう。




……っていうか、25日も就活とか言ってたような言ってなかったような…



あれ、どっちだっけ






「あ、A」

「ん？」

「今月バイト何日に入ってたっけ」

「なんで？」




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「クリスマスさ、一緒に過ごせへん？」





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………き、きた……





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「もちろん、一緒に過ごそ」





少し顔を赤らめて、ニットの袖口をイジる先輩が可愛くて私も思わず顔が熱くなった。





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