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Ren side
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姉ちゃんは顔中に涙の跡を残して、疲れて眠っている。
その間に俺は、自分とお母さんと姉ちゃんの分の飲み物を買いに自販機の前に立っていた。
「…」
…あんな風に荒れている姉ちゃんは初めて見た。
病室まで聞こえてきた姉ちゃんの荒々しい声
俺とお母さんは急いで診察室まで向かった。
でも俺とお母さんの足は診察室の前でピタリと止めた。
動かせなかった。
“ 冗談やって…言ってや…っ！！！ ”
いつも「病気なんてどーってことないで！」って強く笑っていたのに
俺の前で病気のことで泣いたことなんて無かった姉ちゃんがわんわん泣いていた。
どうしよう、とお母さんの方を向いた時、お母さんは悔しそうに歯を食いしばっていた。
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3本飲み物を持って病室に戻って、姉ちゃんが起きないようにソッと扉を開けた。
「っ、」
俺はそっとベッドの側のテーブルに飲み物を置いて、
ベッドの脇の丸椅子に座るお母さんの隣に腰を下ろした。
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…お母さんは泣いていた。
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母「ずっと元気に過ごせてたやん…なんで急にこんなことになるん…っ…？」
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俺はお母さんの背中をさすってあげることしかできなかった。
なんて声をかけたらいいのか分からなかった。
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母「運動も、お酒も、食べ物も、飲み物も…いっぱい制限されて来て…
なんで大好きな大学生活まで奪われなあかんねん…！」
鼻の奥がツンとして、目頭が熱くなる。
母「今まで文句ひとつ言わなかったんやで…
絶対辛かったはずなのにいつだって笑顔やった…
いよいよいつ死ぬか分からないなんて、そんなのありえへん…！」
お母さんは姉ちゃんの頬を優しく撫でながら、嗚咽を押し殺して泣いていた。
自分の頬にも暖かいものが何度も伝っていくのが分かった。
何度拭いても、その度にまた頬が濡れていく。
お母さんは姉ちゃんのことで泣く姿を子供には絶対見せてこなかったのに…
お母さんの初めて見た姿だった。
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「姉ちゃんは大丈夫。弟の俺が保証する」
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ash(プロフ) - みぽこさん» みぽこさん、コメントありがとうございます！更新をお待たせしてしまってすみません。更新頻度を上げられるよう頑張りますね！コメントとっても嬉しかったです！またお待ちしてます！ (2017年6月26日 15時) (
レス) id: c2521dc1fd (このIDを非表示/違反報告)
みぽこ - すごく胸が苦しくなりました（いい意味で）これからも連載お願いします。待ってます (2017年6月25日 15時) (レス) id: b8391cba34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ash
| 作成日時：2017年6月5日 15時
