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勝利side
生徒会の書類、俺のチェックの後じゃん。普通出すの。なのになんでチェック無しで勝手に出すの？！まだ修正するとかあったのに！
それで聡と喧嘩したんだけど、お風呂入ってマリと談話室で軽く喋ってたらちょっと冷静になれた。確かに、聡がチェック持ってこなかったのも悪いけど、俺も出しといてしか言わなかったから…謝ろっかな。
なんとなく気まずいから、3人分ジュースついで持っていこうとしたら、マリの泣き声と健人くんたちの慌てる声。ビックリして、ジュース一応持って部屋戻ったら聡が立ち尽くしてた。
「…なに？」
「わかんない…」
「わかんないことないでしょ？なんでマリ泣いてんの？さっきまで泣いてなかったじゃん」
「わかんないよっ…部屋で電話してたらっ」
「誰と？」
「ぇっお父さんだけど…」
そう言われた瞬間、そのせいだってわかった。だって健人くん、マリと同じ部屋になるって決まった時に絶対に家族との電話を部屋でするなって言ってた。小学生なんだから、親と離れて寂しい気持ちになる事もあるからって。
俺と聡のこと、それぞれ膝に乗せて抱っこしながら話してくれたもん。
「ダメって言われたじゃん！！なんでそんなルール無視することばっかすんの！集団生活なんだよ？！」
「ぇ…なんでそんな怒るの…なんなんだよ！そっちこそ自分の言い方が悪かったくせに無視して！」
「はぁ？！無視したのなんてお互い様だろ！」
「てもマリのこと味方につけてさ！なんなの？！」
取っ組み合いになって、先生に引き離されてもまだ言い合ってたら、反省室って…。
抵抗したけど入れられて、あっという間に鍵かけられた。…イライラはおさまんないし、聡のせいでって気持ちも全然おさまらない。だけど、白い壁に囲まれて、床は冷たくて、もう出たい…！
「マリのとこ行ってくるわ。菊池先生お願い」
「いいよ」
健人先生が椅子から立ち上がって行っちゃった…どうしよう。謝らないとだけど…シーンとしてるこの状況で自分から話す勇気が出ない。
「お前らな、自分から話さないとそこから出れないことは分かってるよな」
風磨先生の声が響いて思わずびくってしちゃう。どうしよ…どうしよ。
「せんせっ…ごめっなさい…」
聡が先に声出した…
「部屋でっおとうっさんに、電話したっから…」
「それ聞いてマリが泣いたんだな？」
「はぃ。それでっ勝利にダメって言われて…元々喧嘩してたからっ、ヒートアップして…」
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作者名：ゆう | 作成日時：2022年11月13日 3時
