最後の最後に ページ39
『オンニ〜 迎えの車が来たみたいです。帰りましょ』
「うん、わかった」
荷物を持って電気を消し、練習室を出る
ここに来ることも
もう無いのかな
『オンニ〜 早く早く』
「ふふ、ごめんね。今行く」
ヘジョンちゃんの声に急かされながら走ると
階段の前で
ソラちゃんが待ち構えていた
「……」
『……』
不穏な空気が漂う
何か言いたげな表情だ
「どうしたの？」
『パク・Aさん』
「…うん」
『あたし、あなたのことが大っ嫌いです』
「……」
突然だった
わかっていたけど、面と向かって言われると
やっぱり傷つく
『大したことしてないくせに、ちょっと喋っただけで注目を浴びてちやほやされて
良い人ぶってるところも本当に嫌。前からずっと嫌いだった』
「…ソラちゃん」
『名前呼ばないで！』
「……」
叫ぶような声が響き
心配そうな顔をしたヘジョンちゃんが戻って来た
『オンニ…？』
『…
…男にちやほやされるだけじゃ足りない？
あたしからヘジョンも奪って、優越感に浸ってるんでしょ？』
「奪った、って…」
『テレビでも目立って、みんなに好かれて、あたしのことを見下してる。
どうせあたしのことが嫌いだから悪者にしたいんでしょ？』
「そんなことない」
『あたしなんて、何も上手くいかないのに…あんたばっかり』
憎悪のこもった目で睨まれ 息を飲む
『あんたなんて大っ嫌い…
目障りなのよ！！』
「っ、」
『オンニ！！』
ソラちゃんに身体を強く押され
痛む足では踏ん張れず、そのままバランスを崩す
私を呼ぶヘジョンちゃんの声だけが聞こえて
周りの景色が
スローモーションのように見えた
『オンニ！Aオンニ！』
「どうしたの？」
「何かすごい音がしたけど」
「…Aさん！」
気づいたときには
ヘジョンちゃんが涙目になって私を見下ろしていて
大きく目を見開いたスニョンくんやみんなが駆け寄って来て
私は
全身の痛みを感じながら
“咄嗟に頭を守ったのは偉かった”と自分を褒めた
「Aさん、大丈夫ですか？どうして、こんな、」
『ソラ！
あんたどういうつもりなのよ！どうしてAオンニを…』
『……』
「どういうこと？」
「ソラさん…？」
『ソラがAオンニのことを突き飛ばしたんです。それで、オンニは階段から転がり落ちて…』
「え！」
「きゅ、救急車」
「マネージャーさんの車で行った方が速いだろ。行くぞ」
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ゆう(プロフ) - 大好きなお話です！主人公ちゃん幸せになってほしい！無理なく更新頑張ってください、楽しみにしています^_^ (2019年11月14日 18時) (
レス) id: d947a4b4d3 (このIDを非表示/違反報告)
あまいくりーむ(プロフ) - お話本当に好きです。主人公ちゃんの頑張りに胸を打たれます。正直者は報われる。幸せになれる。そんな未来を夢みます。 (2019年10月31日 20時) (レス) id: 4f0e5db1b8 (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花(プロフ) - もう！練習一生懸命やらないメンバーには心底腹が立ちますね！天罰をお願いしますね、作者様 (2019年5月6日 19時) (レス) id: fccbfe2d8d (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - 楓彩さん» そんなそんな、まだまだですよ。そう言って頂けて光栄です(o^^o)この先もほっこりキュンキュン出来るように頑張りますのでよろしくお願いします！ (2019年2月17日 12時) (レス) id: 66b1f2a509 (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - はるちゃまさん» そんな風に言って頂けて嬉しいです(;_;)低評価はそんなに気にしていないので大丈夫ですよ！元々自己満小説なので(笑)はるちゃまさんのように言ってくださる方がいるだけで頑張れます！本当にありがとうございます^o^ (2019年2月17日 12時) (レス) id: 66b1f2a509 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レモン
| 作成日時：2018年11月25日 19時
