わかっていても ページ18
「ヒョン」
俺はどうかしてる
「ヒョーン」
完全に、どうかしてる
「ヒョーーン」
こんなんじゃプロ失格だ
「スニョンヒョン！」
これは仕事
仕事なんだ
嫉妬でおかしくなってる場合じゃないだろ
しっかりしろ
クォン・スニョン
「ヒョン、大丈夫ですか？
いきなり立ち上がったと思ったら、そのまま走り出すなんて…それも、ダッシュで
はぁ、はぁ、」
「…うん。大丈夫」
「そうは見えませんけど」
「……」
情けない
弟に心配をかけるなんて
「はぁ…」
わかってるんだ
頭ではよくわかってる
でも…
「あーーーっ、くそ！」
「ヒョ、ヒョン…？」
Aさんがミンギュを見つめる目
触れる指先
密着する身体
仕事だとわかってる
でも
耐えられなかった
嫉妬したって仕方ないし、どうせ何も言えない
俺はAさんの恋人じゃないから
こんなの虚しいだけだろ
昨日も今日も
何度も自分に言い聞かせた
想いを伝えることが出来ないなら、何でもないふりをするんだ
周りの人を巻き込んだり
Aさんを困らせるようなことになってはいけない
だから
現実を受け入れて、向き合って、平気なふりを
「……出来ないよな」
「え？」
「出来るわけない」
「ヒョン…」
「ごめん。すぐ戻るから
あと1分……いや、30秒だけで良い。30秒だけ、1人にしてほしい」
俺の言葉を聞いて
眉毛を下げ、優しく笑うソクミン
「わかりました。
監督には、緊張しすぎてトイレに行ったって伝えておきますね」
「…サンキュ」
結局 迷惑かけちゃったな
ダメだぞスニョン
減点だ
こんなことで動揺していてはこの先どうなることか
・
・
・
恋って厄介だな
自分でコントロール出来ないし
気軽に相談出来ることでもないし
どうしたら良いんだろう
何とかしないと、このままじゃ爆発する
(既に爆発してる)
「うーん…」
「ホシくん」
「はい
…って、わ！え！？
あ、あの、Aさん」
突然現れた女神に驚いて尻餅をつく
「大丈夫？」
「あ…は、はい。大丈夫です。ちょっと驚いて」
その場に立ち上がり、自分のお尻をさすりながら答える
「転んだのもだけど…
さっき
頭抱えて蹲ってたから」
「……」
「具合悪い？」
「だ、大丈夫です」
「本当？
無理しない方が」
「いえ！本当に。本当に大丈夫です」
「そっか…それなら、よかった」
優しい
優しいなぁ
Aさん
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ゆう(プロフ) - 大好きなお話です！主人公ちゃん幸せになってほしい！無理なく更新頑張ってください、楽しみにしています^_^ (2019年11月14日 18時) (
レス) id: d947a4b4d3 (このIDを非表示/違反報告)
あまいくりーむ(プロフ) - お話本当に好きです。主人公ちゃんの頑張りに胸を打たれます。正直者は報われる。幸せになれる。そんな未来を夢みます。 (2019年10月31日 20時) (レス) id: 4f0e5db1b8 (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花(プロフ) - もう！練習一生懸命やらないメンバーには心底腹が立ちますね！天罰をお願いしますね、作者様 (2019年5月6日 19時) (レス) id: fccbfe2d8d (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - 楓彩さん» そんなそんな、まだまだですよ。そう言って頂けて光栄です(o^^o)この先もほっこりキュンキュン出来るように頑張りますのでよろしくお願いします！ (2019年2月17日 12時) (レス) id: 66b1f2a509 (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - はるちゃまさん» そんな風に言って頂けて嬉しいです(;_;)低評価はそんなに気にしていないので大丈夫ですよ！元々自己満小説なので(笑)はるちゃまさんのように言ってくださる方がいるだけで頑張れます！本当にありがとうございます^o^ (2019年2月17日 12時) (レス) id: 66b1f2a509 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レモン
| 作成日時：2018年11月25日 19時
