YouAreMyStar２

変化 ページ15

「おはようございます！Aさん」

「ミンギュくん…おはよう。

格好良いね、無造作ヘア？似合ってる」

「ありがとうございます！Aさんもすごく綺麗です」

「ふふ、ありがとう」

「今日の台本見ました？
俺たちのシーンすごいですよね…死んじゃいそうです。
どうしよう、俺…昨日でさえひーひー言ってたのに」

「緊張するね。昨日以上に密着しそうだし」

「はぁ…既に心臓が」


そう言って胸に手を当てるミンギュくん

こんなに格好良いのに中身はとっても可愛い子




「…

あ、」


少し離れたところに見えたホシくんの姿


彼がこちらに向かって歩き出したのがわかり、慌てて視線を逸らす




待って

まだ
心の準備が






『オッパ〜』

「え？」

『おはようございます』

「あ…うん。おはよう」


ホシくんの前に突然現れたのは

ボディーラインを強調するワンピースを身に纏ったソラちゃん


『どうです？この衣装
似合うでしょう？あたし気に入ってるんです』

「…うん、似合うと思うよ」

『本当に思ってます？ちゃんと気持ち込めて言ってください』



ソラちゃんの登場で完全に遮られた道


良かったのか
悪かったのか



「ミンギュくん

私 お水飲んで来るね」

「え、あ……はい」


どうやらミンギュくんは私の表情に気づいたらしい


その大きな目はホシくんの方と私の方を行ったり来たりで大忙し



『オッパ
今日の撮影も頑張りましょうね』



ソラちゃんの明るい声は、何を考えているのかわからない


怖くて苦しくて


足早にその場を離れた









『オンニ』

「え…

あ、うん。どうしたの？」


メンバーに声を掛けられただけで驚いてしまった


仕方ないよね、普段は収録中以外話すことなんてないもの



『オンニ…あの、私
オンニにお願いしたいことがあるんです』


こちらの様子を窺い、もじもじしながら話をするヘジョンちゃん


「お願い…？」

『はい。
ダンスのことで、ちょっと聞きたいことが』

「えっ？」

『今日ダンスのシーンも撮るじゃないですか。それで、もっと上手く出来たらなって』

「……」

『もう遅いですかね』

「あっ
ううん！そんなことない。全然大丈夫だよ」



驚いた

こんなこと、今まで一度も無かったから


メンバーが私を頼ってくるなんて…




「それじゃ…控え室の方で確認しようか」

『はい！ありがとうございます！』


突然どうしたんだろう

気になるけど
何て聞いたら良いかわかんないや

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