YouAreMyStar２

その気持ちは ページ3

「握手、してほしいの」

「え…？」


突然こんなことを言って変な人だと思われるかもしれない


でも

ホシくんならきっと叶えてくれる


「この後 また頑張れるように、ホシくんの元気を分けてほしくて」

「お、俺…俺で良いんですか？」

「ホシくんが良い」

「……」


びっくりしてる


そうだよね

いきなりだもんね


「ちょ、ちょっと待ってくださいね。
手汗が…」


慌てて汗を乾かそうとする

そんな姿も可愛い



私もゆっくり立ち上がり、視線を合わせる



「ファンです。握手してください」

「は、はい…ありがとうございます」


差し出した私の手に

温かい手が重なる


ドキドキするけど 心地良い



「ありがとう、ホシくん」

「や、そんな…俺の方こそありがとうございます。Aさんと握手だなんて光栄で」

「このことだけじゃなくてね
いつも、たくさん。本当に本当にありがとう」

「……」

「励ましてくれたり、怪我の心配をしてくれたり、私の話を聞いてくれたり。
私はすっかりホシくんの優しさに甘えてばかりで」

「そんなことないです！俺は、何も」

「今日もミンギュくんに言ってくれてたでしょ？足首のこと」

「あ…
すいません。勝手に」

「ううん、すごく嬉しかった。やっぱりホシくんは優しいなって」

「…

…優しく、ないです」

「え？」


ホシくんの表情が曇って、俯き


その後
小さな声が聞こえた



「俺……すぐイライラして、ムカついて。
仕方のないことなのに妬んだりして

心が狭いし、格好悪い男なんです」

「そう…なの？
私はそんな姿見たことないけどな…」

「さっきもそうでした」

「さっき？」

「Aさんとミンギュが撮影してるときです」

「……」


“イライラして” “ムカついて”

“妬んだりして”




私たちの撮影を見て、妬む？



それは

つまり…




「嫌だったんです。

ミンギュがAさんに触れることが」

「……」

「ミンギュと一緒にいるAさんが…すごく、魅力的で

なんで

あそこにいるのが俺じゃないんだって、悔しかっだんです」







“ホシくんがソラちゃんに触れるなんて嫌だ”

“あの優しい瞳で
私以外の女の子を見つめるなんて、そんなの耐えられない”



ホシくんとペアになりたかった

ダンスのことだけが理由じゃなくて、ただ単純に
ホシくんの隣に立ちたかったから







ホシくんも

私と同じ気持ちだった…？

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