レンタル彼女

プレゼントは彼女 4 ページ28

『今日の夕飯何が良い？』




「え、作ってくれんの？」




『うん！夕飯の材料買おうと思ってスーパー来たのもあるんだ』




「あぁ、そうなんだ。金は？」




『ジフンが私を受け入れてくれたお礼だからいいよ』




「え、でも『いいからー！』







財布から金を出そうとしたら呆気なく止められた。







『ね、何がいい？？』







と、繋いでる手をぶらんぶらんと揺らす。






あ、彼女から繋いできて…はい。








「うーん…肉？」




『肉か、わかった！ジフン、レジやるのいつ？』




「休憩終わったらすぐ、」




『了解！！』









彼女はスーパーの裏口まで俺を送り、''バイバイ！''行ってしまった。









「はあっ」








姿が見えなくなった後、
力が抜けてその場にしゃがみ込んだ。





手……繋いじゃったよ、、









先輩「おい、さっきの子まさかレンタル彼女？」





「見てたんですか、」







スタッフルームに行くと携帯を耳に当てた先輩と遭遇。






先輩「ッチ、繋がんね……可愛かったじゃん。俺に譲ってもらってもいいよ？」





「…は？」





先輩「だって迷惑がってたじゃん。」









なんでだろう…言い返せないけど、モヤっとする。








先輩「あーわかった。好きになっちゃったんだ？」





「はっ？！そんなのありえないんで。
今スーパーに来てるんでどうぞ、連れて行ってください」





先輩「ほんと？探しに行っちゃお」








ガチャンとスタッフルームのドアが閉じて
モヤっとした気持ちが大きくなった。









ピッ



「一点、」




ピッピッ



「二点、三点」




ピッピッピッ



「合計460円です、」









…まだ、Aさんは俺のレジに来てない。






チラッと列を見ても彼女の姿はなかった。







客「あの…お釣り」




「あ、すみません。ありがとうございました」







あの先輩、、Aさんに何かしてるんじゃ？






いやいや…こんな広いスーパーの中見つけられるわけない







なんてレジを打ちながら頭の中は彼女で一杯だった。









「はぁ…」









結局、俺のレジに彼女は来なかった。





ほんとに連れてかれちゃったのか…あの先輩も帰ったみたいだし。








おば「いた、もうジフンくん何してるのよ」




「あ、お疲れ様です。忘れ物ですか？」







もう上がってるはずのおばさんが裏口から入ってきた。








おば「彼女さん、外でずっと待ってるわよ」

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