16:私が思っているより ページ16
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そう思った私は、勇気を出して徐明浩の肩を叩いた。驚いたらしく少し肩が跳ねて、それが申し訳なかった。
顔をこちらに向けた徐明浩は、肩を叩いたのが私だと気付いたらしい。イヤホンを外した後、何か?とでも言うように首を傾げた。
「 …あの、まだ少し時間あるし……良かったら、お話しませんか…?」
『 … 』
え、無言?無視?めちゃくちゃ目合ってるのに?
「 ……せっかく席隣同士になったし…!仲良くなりたいです…!」
『 … 』
待って、ずっと無視されてるんだけど。可笑しいな。すごい人見知りなのかな?…あ、もしかして私の韓国語が下手過ぎて伝わってない…?
1人で悶々と考えていると、徐明浩はイヤホンをリュックに仕舞い、
『 別に良いけど 』
と、あっけらかんと答えた。別に良い…とは…?私と仲良くしてくれるってこと…?うわなんか……想像していた以上に冷たい人で、若干心が折れそうなんだけど…。でも、ここで諦めるわけにはいかない…!
「 …私、鳴海Aっていいます。少し前に高校卒業して、そのまま留学して来たんです。…あ、日本から来ました!」
私がどれだけ笑顔を向けようと、徐明浩は一向に口角を上げてくれない。私の自己紹介に そう と頷くだけ。
「 あの、名前…なんて読むんですか…?」
『 シュウ・ミンハオ 』
私の問いに短く答えた徐明浩。え、全然あきひろじゃない……って、そりゃそっか。
MN『 …でもこれ、中国の読み方だから。こっちだとソ・ミョンホになるらしいから、そう呼んで、…A 』
「 ……はっ…?!」
驚いた。あんな冷たくしてたのに、まさか呼び捨てされるなんて……そんな私の反応を見て、徐明浩は首を傾げてる。
MN『 何?名前、間違ってた?』
「 …いや、合ってるけど……まさか呼び捨てされるなんて思ってなかったから… 」
MN『 …別に呼び捨てしても良いだろ、同い年なんだし 』
私はあなたと同い年っていうの知らなかったんですけど……。
少し面倒臭そうな表情で言われたのが堪えたけれど……私が思ってるより、彼は冷たい人ではないのかもしれない。不器用なだけで。そしてやっぱり、中国から来た子なんだ。
「 …じゃあ、よろしくね、…ミョンホ 」
ちょっとだけ勇気を出して、名前を呼んでみる。うん とミョンホが小さく頷いた時、先生が教室に入って来た。
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アオコ(プロフ) - るるるさん» ミョンホにはこれからもどんどん動いてもらう所存です(言い方) (2020年10月12日 20時) (レス) id: ad766077a4 (このIDを非表示/違反報告)
るるる(プロフ) - ミョンホ〜(*^ー゚)b グッジョブ!! もう〜〜うぉぬくん…熱上がっちゃう((〃´д`〃)) (2020年10月8日 16時) (レス) id: f77ccef066 (このIDを非表示/違反報告)
アオコ(プロフ) - るるるさん» るるるさん〜!こちらこそお久しぶりです!!チャイナ組には大活躍して頂きたい願望があるので(願望)、たくさん書けるようにか頑張ります!わかります…どんだけ美味しいお肉出てきても多分無味に感じますね… (2020年9月30日 23時) (レス) id: ad766077a4 (このIDを非表示/違反報告)
るるる(プロフ) - アオコさん、お久しぶりです〜!チャイナ組が登場しててめちゃくちゃテンション上がりました!おぬ君とじゅんぴとはおちゃんとランチなんて…顔面が眩しすぎて緊張でご飯喉を通らなさそうです笑 (2020年9月29日 21時) (レス) id: f77ccef066 (このIDを非表示/違反報告)
アオコ(プロフ) - すずさん» コメントありがとうございます〜!私もうるさい人種だからか個人的に賑やか方めちゃくちゃ好きなので騒ぎまくりましょう…?! (2020年9月17日 21時) (レス) id: ad766077a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アオコ | 作成日時:2020年9月16日 22時