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"ラト"
「はい。主様。」
休憩に紅茶を入れてくれている彼の名を呼ぶと直ぐに手を止めこちらを向き返事をしてくれる彼に早速好きという言葉を投げかけてみます
「ふむ、そうでしたか、主様は柑橘風味の紅茶がお好きなんですね。覚えておきます。」
予想していた反応とは違い、少し考える顔をしたと思ったらどうやら好きという言葉は丁度いれていた紅茶の事を指していると思われたよう
「おや？違いましたか。うーん、ああ、それでは、私に仰ったのですね。」
伝わらず勘違いさせたことにすぐさま違う！と否定するとまた少し考え込み、なるほど！という顔をしたと思ったらニコッと笑いそう言ってくるラト。
そうだけど、そうなんだけど、、逆にこうもはっきりと言われるとこっちがなんだか恥ずかしくなってきます。
「くふふ。主様。お顔が真っ赤ですよ。」
そんな様子を見たラトがすぐさまそんな貴方を指摘し、私も、主様をお慕いしていますよ。なんて言葉が返ってきます。言葉の意図を理解してるのかしてないのか、わざとなのかそうじゃないのか、その男は本当に読めません。
「それでは冷めないうちにどうぞ、主様。」
全く変わる様子のない彼を見て少し肩を落としていると、入れ終えた紅茶を差し出してきます。やはり彼の中に照れという感情は存在していないのでしょうか？
(ふむ、しかしどうして主様はいきなり私に好きなんて言葉をかけてきたのでしょうか？疑問ですね。)
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作者名：なめくじうどん | 作成日時：2022年11月10日 21時
