キミまであと何センチ【nkm】 ページ35
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「nakamu君のこと好きなんだよね、私」
「へえ…」
そうなんだ、と当たり障りない返事をして、私は友人から目を逸らす。
応援しないといけないのに、胸が痛い。
分かっているけど、分かりたくない。でもこれが諦める言い訳になるなら、別に、それでも。
「は〜〜！」
「え、何、」
突然のあからさまなため息に顔を上げると、友人は言葉の通り呆れたような目をして私を見つめていた。
訳が分からず首を捻れば友人の口からはまた大きなため息が吐き出される。
「…嘘だよ、別に好きでもなんでもないし、私」
「えっ」
「も〜！あんたがいつまで経っても認めないから最終手段に出たんじゃん！」
ショック受けたみたいな顔するくせに何で認めないの、と友人にそう言われ、考えていた事が全て顔に出てしまっていたらしいと悟る。
更に今まで吐き続けた「ただの幼馴染」「好きとかそういうんじゃない」という言葉が全て無意味だった事を理解して、頭を抱えた。
今までずっと分かってて聞いてたのか、なんて女だ。
「で、好きなんでしょ？」
「う…でも、」
「でもなに」
「幼馴染だからさ、今更好きとか言えないじゃん…突然そんな事言われても……」
きっと、困らせてしまう。
それにこの先、気まずくなって幼馴染という関係を失うくらいなら、もうこのままでいいと思っていた。
だから、誰にも言わなかった。認めなかった。
頬杖をついた友人にじっと見つめられる。何となく時計を見ると、放課のチャイムが鳴ってからもう1時間が経とうとしていた。
「本当にそう思ってるの、Aは」
「…自信があるなら、とっくに告白してるし」
「ふーん…」
……だってよ、nakamu君。
と、楽しそうな友人の声が、この場に居るはずのない彼の名前を呼ぶ。
なに？と思わず周囲を見渡す私を面白がるように笑うと、友人は鞄を掴んで勢い良く席から立ち上がった。ああ、いやな予感。
「じゃ！私帰るから！」
「え、まっ…先生に待ってろって言われてるって…！」
「いや〜それも嘘！」
颯爽と出口へ走っていく背中を目で追う。
しかし文句を投げようとした口からは、言葉にならない空気が漏れ出るだけだった。
だって、なんで、いるじゃん。
「…あのさ、言いたいこと、あるんだけど」
扉から入ってきた幼馴染。
恥ずかしそうに頭を掻くその姿を見た私の頭はもう、何ひとつ役に立ちそうになかった。
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また曲パロです。
曲名に関しては追記をご一読お願いいたします。
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まめこ(プロフ) - 陰キャ寄りの陽キャさん» まさか、コメント頂けるの本当に嬉しいので、ぜひたくさん書き込んでやってください…！嬉しいお言葉ありがとうございます、頑張ります！！ (2021年6月25日 23時) (
レス) id: 17312d353f (このIDを非表示/違反報告)
まめこ(プロフ) - ゆうさん» ありがとうございます嬉しいです…！！もちろん大丈夫ですよ、いつでもお待ちしてます！ (2021年6月25日 23時) (レス) id: 17312d353f (このIDを非表示/違反報告)
陰キャ寄りの陽キャ(プロフ) - まめこさん» 教えて下さりありがとうございます！逆にコメントしすぎて迷惑ちゃうかなって思いました…すみません。これから応援してます!!大好きー！ (2021年6月24日 23時) (レス) id: fe4eb2c8c6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - まめこさん» 最っっっっっっっっっ高でした!!!!!!!!まじで…もう！なんかこう…！（語彙力低下）本当にありがとうございました！！！（またリクエストいいかな…） (2021年6月24日 23時) (レス) id: 2c4cc0fb10 (このIDを非表示/違反報告)
まめこ(プロフ) - ゆうさん» そう言っていただけてとても嬉しいです…コメントありがとうございます。リクエスト承りました！必ず書かせて頂きます！ (2021年6月20日 16時) (レス) id: 17312d353f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめこ
| 作成日時：2020年11月10日 0時
