霹靂【kr】 ページ31
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「A〜」
「あれ、今日はHR終わるの早いね」
「職員会議だってさ」
あぁ、そう言えばうちの担任もそんな事言ってたな。
主に課題のノートとペンケースと財布しか入っていない軽い鞄を肩に引っ提げ、私は窓から顔を覗かせる彼へと視線を移した。
早く帰ろう、と私を急かすこの男は別に彼氏でも何でもなくただの腐れ縁。まぁ、少し夢を持たせるのなら、幼馴染か。
「そう言えば、今日Aん家おばさんいないじゃん」
「いないね」
「ご飯食べに来る？って母さんからさっきラインきてたけど」
「えっ、行く！」
廊下を歩きながらこんな話をしたって何の噂も立ちやしない。
周囲も認めるそんな私達のこの関係は、きっとこれからも何一つ変わらないだろう。
朝は彼が起こしに来てくれるし、勉強は彼が教えてくれるし、母が夜勤の日は彼の家にお邪魔して夕飯を食べる。
婚約してるようなもんじゃん、と友人に呆れたような顔をされたが、まさかそんな事あるわけない。よりによって私と彼に、なんて。
「……ねえ、きりやんさ」
「なに？」
「…彼女とか出来たら、ちゃんと教えてね」
ぴたりと、階段を降りていた彼の足が止まった。
ゆっくりとこちらを振り向いた彼の頭は私よりも少し低い位置にあって、あぁ、小学生の頃は私の方が大きかったのにな、なんてどうしようもない事を思い出す。
「俺に彼女なんて出来るわけないでしょ。てか、Aもじゃん」
「私は別に今はいらないし。だって、」
言いかけて、ふと思考が止まる。
だっての後、なんて言おうとしたの、私。
「…ほら、モテないし？」
「まぁな〜料理も家事も出来ないしなぁ」
「はぁ？きりやんもあんなヤバいいびきかいてたら一生出来ないからね」
「うるせぇな！」
自然に繋がれた会話に笑いながら、下駄箱へ向かう。ふと、意味があるのかどうなのか分からない放課後のチャイムが鳴り響いた。
いつも通り。あとは並んで帰るだけ。
だって、隣の金髪眼鏡はただの幼馴染。昔からずっとそうで、これからも変わらないはずなのに。
「きりやん」
「んあ？」
「…んーん、やっぱりなんでもない」
なんだよ、と不服そうな声が降ってくる。
_____だって、きりやんがいるから。
その言葉だけできっと全てが変わってしまうのだと、それは余りにも遅い、自覚だった。
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大遅刻お許し下さい(土下座)
陰キャ寄りの陽キャ様、リクエストありがとうございました…！
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まめこ(プロフ) - 陰キャ寄りの陽キャさん» まさか、コメント頂けるの本当に嬉しいので、ぜひたくさん書き込んでやってください…！嬉しいお言葉ありがとうございます、頑張ります！！ (2021年6月25日 23時) (
レス) id: 17312d353f (このIDを非表示/違反報告)
まめこ(プロフ) - ゆうさん» ありがとうございます嬉しいです…！！もちろん大丈夫ですよ、いつでもお待ちしてます！ (2021年6月25日 23時) (レス) id: 17312d353f (このIDを非表示/違反報告)
陰キャ寄りの陽キャ(プロフ) - まめこさん» 教えて下さりありがとうございます！逆にコメントしすぎて迷惑ちゃうかなって思いました…すみません。これから応援してます!!大好きー！ (2021年6月24日 23時) (レス) id: fe4eb2c8c6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - まめこさん» 最っっっっっっっっっ高でした!!!!!!!!まじで…もう！なんかこう…！（語彙力低下）本当にありがとうございました！！！（またリクエストいいかな…） (2021年6月24日 23時) (レス) id: 2c4cc0fb10 (このIDを非表示/違反報告)
まめこ(プロフ) - ゆうさん» そう言っていただけてとても嬉しいです…コメントありがとうございます。リクエスト承りました！必ず書かせて頂きます！ (2021年6月20日 16時) (レス) id: 17312d353f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめこ
| 作成日時：2020年11月10日 0時
