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『そ、そういうことじゃないって！！』
慌てて優吾との関係を否定する。優吾は本当に友達で、今となっては社会人として情報共有するいわば戦友みたいなものなのに。もともと、「男女の仲に友情は成立しない」って樹、言ってたっけ…。
こんなはずじゃなかったのに。って、思わず口から漏れ出た。
それを樹がどう捉えたかわからないけど、「俺には関係ねえから、気ぃ使わなくていいよ」って調子いい声で言い放った。
その言葉がどうしても、心にずしりと乗っかった。…樹にとってはもう、私のことは関係ない存在なんだ。
再び沈黙が訪れた時、丁度よく自宅まで帰ってきた。長いようで短かった通話はあと数分で終わってしまう。でも、せっかくの機会を失いたくない。…なんてことを考えてしまった。
”ガチャーーー…バタン”
通話の奥の音と、目の前の音が重なった。
下げていた目線を上げると、
そこには今も繋がっている通話の張本人がいた。
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作者名：Lee* | 作成日時：2023年7月12日 0時
