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ソファの上で、独占欲に塗れたようなキスの雨。
角度に変化を交えつつ、私の呼吸のタイミングを見計らって、幾度も重なる。
一度力を抜いてしまえば、もう身体は動かなかった。
「…大丈夫か？」
その呼び掛けに、私は大人しく頷く。
そして、私が怖くないようになのか、荼毘さんはたまに頭を撫でてくる。
撫でられるのが好きな私は、その優しい手つきに心のどこかで嬉しくなっていた。
……改めて、私達は恋人同士なんかじゃない。
それに相手は、あの『敵連合』のひとりである。
それでも私は、その敵の愛情表現を受け入れている。
どうせ逃げられないから、とか、恐怖に支配されている訳でもない。
だから不思議で、ぼんやりとした頭の中でそんなことを考えていた。
荼毘さんの蒼色の瞳は、今は伏せられている。
「荼毘さん＿＿。」
だから唇が離れたタイミングで、小さく名前を呼ぶ。
そうすると、伏せられていた瞳が開かれた。
「どうした？」
「そう言えば…昨日の夜、荼毘さん言ってましたよね。私のことまだ『子供』だって。そんな『子供』にこんなことしていいんですか？」
開かれた蒼色に綺麗だ、なんて思いながらそう問いかけた。
逃げられないとは言えど、いつもされるがままなのが少し不服に感じた私は、若干の抵抗を見せたのだ。
半分冗談のようなものだが、私にしては結構攻めたことを言ったつもりではあった。
しかし、それに対して荼毘さんは怪しげに口角を上げていた。
「今になって抵抗か。なら、そんな唆られる顔のできる『子供』がどこにいるんだ？」
「ふふっ…冗談ですよ。」
そんな屁理屈が返ってくることはわかっていたから、私も笑って返す。
そして、2人の唇はもう一度重なろうと＿＿＿
……しなかった。
突如、家全体に鳴り響いたチャイムの音。
「 「……………………。」 」
当然、2人はその場で固まる。
……誰かが訪問者としてこの家にやってきたらしい。
「は？あいつ、もう来たのかよ…。早すぎだろ。」
荼毘さんは時計に目をやり、眉をひそめて舌打ちをすると、しぶしぶ私の上から退いた。
何やら文句を垂れ流しているが、その台詞から察するに、この訪問はわかっていたことなのだろう。
荼毘さんの言う『あいつ』は、未だチャイムを連打している。
「お前も来い。」
「え、あっはい…！」
私も起き上がって、軽く身なりを整えると、玄関に向かう荼毘さんに続いた。
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如月 - 荼毘さんかっこよすぎます！続き書いてくれると嬉しいです！(*´∇｀*) (5月15日 21時) (
レス) @page22 id: 144d29d1f5 (このIDを非表示/違反報告)
ふふ - 続きを正座待機。最高かよ!!!! (2023年4月14日 17時) (レス) @page22 id: bc020e7b09 (このIDを非表示/違反報告)
よっすぃ - 続きが見たいです……… (2022年12月16日 7時) (レス) @page5 id: 93ab21d600 (このIDを非表示/違反報告)
檸檬 - 続き…続き…続きｦ… (2022年12月5日 8時) (レス) @page22 id: 1a035e157b (このIDを非表示/違反報告)
かのん - 続き…書いてくれると嬉しいです… (2022年12月4日 20時) (レス) @page22 id: 19794637f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：刹那カイ | 作成日時：2020年1月19日 20時
