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「ごちそうさま、美味かった。」
「はい…！お粗末さまでした。あっ、私がお皿洗うので、流しに置いておいてください。」
朝食を一足先に食べ終わり、ソファから立ち上がった荼毘さんを呼び止めた。
荼毘さんはいつも、食べ終わったらすぐに皿洗いに移る。
朝食を作ったついでに、お皿も私が洗ってしまおうと思ったのだ。
「上機嫌だな。そんなに嬉しいか？」
「えっ、はい…！やっぱり、自分の作ったものを全部食べてくれるのって嬉しいです。…でも、私って本当に顔に出やすいんですね。」
「見たままだからな。…じゃあ任せた。」
そう言うと、荼毘さんは流し台へと向かった。
歩く背中を目で追いかけながら、ふと思う。
さっきは苦笑いで返したが、やっぱり私は『分かりやすいタイプ』らしい。
確かに、嬉しいことに変わりはないのだが、それでもいつも通りでいたつもりだった。
(多分、私が嘘ついても、荼毘さんには秒でバレるんだろうなぁ。)
そう呑気なことを考えつつ、まだお椀に残った白米を口に運んだ。
ふと、窓から吹き込む風に誘われるように、空を見上げる。
目を引くのは、たった一色の綺麗な青色。
小さな窓から覗く大きな空は、まさに快晴と言える。
私は、午前のゆっくりとしたこの時間帯に心の和らぎと小さな達成感を感じていた。
(…ごちそうさまでした。)
心の中でそう呟くと、自分の分のお皿を持って、私も立ち上がった。
冷蔵庫の前でお茶を飲んでいる荼毘さんを横目に、いざ皿洗いを始めようと水を出す。
(冷た…。お湯にしよう。)
流れる水の冷たさに触れている最中、後ろで荼毘さんが冷蔵庫を閉める音がした。
特に気にもとめず、そのまま皿洗いを続ける。
「………………！」
……驚きで、危うく皿を落とすところだった。
後ろから優しく回された腕。
背中からダイレクトに伝わる体温は、さっき感じた水の冷たさなど覆すほど温かい。
「荼毘さん、あの…。」
「邪魔か？」
耳元のすぐ近くで聞こえた低い声に肩が小さく反応してしまいそうになる。
「いえ、邪魔ではないんですけど…。お皿落とすと危ないので、できればあまり動かないで頂ければ…。」
「なら、そうならないように気をつけろ。」
元凶が自分だとわかっている上で、他人事のような言葉遣い。
顔は見えないのに、絶対に笑っている気がした。
それでも、あくまで平然を装う。
耳を啄む唇は知らないふりをした。
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如月 - 荼毘さんかっこよすぎます！続き書いてくれると嬉しいです！(*´∇｀*) (5月15日 21時) (
レス) @page22 id: 144d29d1f5 (このIDを非表示/違反報告)
ふふ - 続きを正座待機。最高かよ!!!! (2023年4月14日 17時) (レス) @page22 id: bc020e7b09 (このIDを非表示/違反報告)
よっすぃ - 続きが見たいです……… (2022年12月16日 7時) (レス) @page5 id: 93ab21d600 (このIDを非表示/違反報告)
檸檬 - 続き…続き…続きｦ… (2022年12月5日 8時) (レス) @page22 id: 1a035e157b (このIDを非表示/違反報告)
かのん - 続き…書いてくれると嬉しいです… (2022年12月4日 20時) (レス) @page22 id: 19794637f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：刹那カイ | 作成日時：2020年1月19日 20時
