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(ほんとに寝やがった…。危機感あるのかこいつ。)
腕の中ですやすやと気持ちよさそうに眠るAに逆にこっちが不審がる。
今日一日、当たり前だろうが、Aは警戒心丸出しで過ごしていた。
だが、俺が風呂から上がった辺りからその表情が曇ってきていたことにはすぐに気づいた。
はじめはもう眠いのかと思ったが、いきなり従順になった態度からはむしろ虚しさを感じた。
(まあ当たり前だよな。いきなりこんな所に連れられて、いきなりこんな男にキスまでされたらな。)
思わず自傷的な表現になったが本当のことだ。
ベッドに入った後も変わらずそんな顔をしていたAを慰めてやりたくなった。
全ての原因は自分だとわかっているが、何故か急に愛おしくなった。
＿＿＿だから抱きしめた。触れただけですぐ壊れてしまいそうな身体を優しく。
後ろから抱きしめたときとはまた違う、Aの柔らかさと体温を感じた。
……こんなことしたらまた暴れるかと思ったが、むしろAの表情は和らいで、目が合ったときには微かに微笑んでいた。
そんなの俺みたいなヤツに向けていい顔じゃない。
＿＿＿＿一瞬、俺自身が受け入れられた気がして。
眠るAの頬を優しく撫でた。
言ってしまえば一目惚れというやつだろうが、初めて目が合ったあの瞬間。
こいつは殺される立場だったというのに、俺から目を逸らそうともせず、その瞳は俺とは違う穢れのない純情を抱いていた。
その瞳をどうしても俺だけのものにしたかった。
そしてその結果、この強行手段となった。
昨日出会ったばかりで、殺す殺される立ち位置にいた2人が、今、こうして同じベッドで寝ているなど誰が想像出来たか？
頬に触れている手は、確かにAの温もりを感じ取っている。
ふと、Aの首元に視線が行く。
……白い肌に未だ噛み跡が強く残っている。
あの時はほぼ衝動的だった。
我慢しながらも隠しきれず身悶えるAは最高に唆られた。
この噛み跡を俺が、この俺が付けたのかと思うとそれだけで満足感が溢れた。
そんな独占欲を感じながらも、ここまで誰かを好きになった自分がいることに驚きは隠せない。
これ程まで人を愛していいのか。
いや、もう愛してしまったんだ。
(だから絶対に手放さない……。)
Aの頬に優しくキスを落とし、抱きしめる腕に力を込めて静かに目を閉じた。
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ユア - はじめまして。すごくお気に入りになりました。更新楽しみにしています(*´`) (2021年8月25日 16時) (
レス) id: ca5ea56c38 (このIDを非表示/違反報告)
刹那カイ(プロフ) - はにか※はにかんさん» コメントありがとうございます！そう言って貰えてとても光栄です！気長に待っていただければ幸いです…！頑張りますね！ (2020年1月19日 16時) (レス) id: a642ec9f2d (このIDを非表示/違反報告)
はにか※はにかん(プロフ) - まって、読んできた中で上位に入るぐらい面白いです！無理せず続き頑張ってください！気長に待ちます！ (2020年1月19日 15時) (レス) id: d702d64ecc (このIDを非表示/違反報告)
刹那カイ(プロフ) - 安里さん» コメントありがとうございます！いい夢見れるんですか！？笑笑嬉しいです！更新スピード上げられるよう頑張ります！！ (2020年1月14日 8時) (レス) id: a642ec9f2d (このIDを非表示/違反報告)
安里(プロフ) - 毎日楽しみにしてます！！いつも寝る前に読むのですが、キュンキュンしすぎて全然寝れますせんでもいい夢見れますありがとうございます！！ (2020年1月13日 23時) (レス) id: 04b0ac31ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：刹那カイ | 作成日時：2019年11月3日 13時
