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(この人、料理できるんだ…。)
もぐもぐとパスタを食べながら失礼なことを考えているが、普通に美味しい。
ソファに敵と並んで食事をしている…。
考えたらすごい光景だ。
…………だがさっきまでのこともあってやはり隣に座るこの人を意識してしまう。
無理矢理だがキスをしてしまった。それもファーストキスだ。
さっきまでは帰りたいことで頭がいっぱいだったが、正直そのことも何も考えるなと言われる方が無理である。
戸惑いと蘇る恥ずかしさからすっかり無口になっていたが、荼毘さんの声ではっとする。
「そういやお前、昨日なんであんなとこにいたんだ？」
『あんなとこ』と言えば、きっと森のことだろう。
特に隠すことでもないので、私は昨日の経緯を話した。
「…なるほどな。その臭いを辿ってあそこまで来たんだな。はっ、犬かよ。」
言われてみれば臭いのした場所からかなり距離があったかもしれない。笑われたが、確かに犬っぽいと自分でも思ってしまった。
「ご、ごちそうさまでした…。美味しかった、です。」
「ん。皿、寄越せ。」
食事を終え、ぎこちなくそう伝える。
言われたとおり食べ終わった皿を流し台へ立つ荼毘さんへ渡す。
私はソファに戻り、スマホを手に取った。
時刻はもう20時を過ぎた頃。いつもならとっくに家にいる時間帯。
家族は…今どうしているのだろう…。
私が家に帰っておらず、その上一切連絡もないのだからきっと心配しているはずだ。捜索願いを出してくれていれば、それが僅かながらも救いになる…のだが。
(というか…………。)
不本意ながら、さっきからずっと荼毘さんのことが頭から離れないのだ。
ふと、皿洗いをしている荼毘さんに目を向けた。
その視線は静かに手元の皿へ注がれている。
ツギハギだらけで不気味な見た目をしているのに、何故かずっと目が離せなかった。
すると、視線に気づいたのかいきなり顔を上げ、私たちは完全に目が合った。
綺麗な瞳に捉えられ、ドキリとして、その瞬間に反射で思いっきり目を逸らしてしまった。
「………いきなりどうした、早速惚れたか？」
「えっ！？いや、その…。」
ニヤニヤしている荼毘さんにだんだんと顔が熱くなり、私は言葉に詰まる。
「絶対私の反応を楽しんでますよね…！」
「楽しむだろ、普通。」
さぞ当たり前のようにそう返されたが、その後は風呂に入ってこいと促され、渋々お風呂に入ることとした。
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ユア - はじめまして。すごくお気に入りになりました。更新楽しみにしています(*´`) (2021年8月25日 16時) (
レス) id: ca5ea56c38 (このIDを非表示/違反報告)
刹那カイ(プロフ) - はにか※はにかんさん» コメントありがとうございます！そう言って貰えてとても光栄です！気長に待っていただければ幸いです…！頑張りますね！ (2020年1月19日 16時) (レス) id: a642ec9f2d (このIDを非表示/違反報告)
はにか※はにかん(プロフ) - まって、読んできた中で上位に入るぐらい面白いです！無理せず続き頑張ってください！気長に待ちます！ (2020年1月19日 15時) (レス) id: d702d64ecc (このIDを非表示/違反報告)
刹那カイ(プロフ) - 安里さん» コメントありがとうございます！いい夢見れるんですか！？笑笑嬉しいです！更新スピード上げられるよう頑張ります！！ (2020年1月14日 8時) (レス) id: a642ec9f2d (このIDを非表示/違反報告)
安里(プロフ) - 毎日楽しみにしてます！！いつも寝る前に読むのですが、キュンキュンしすぎて全然寝れますせんでもいい夢見れますありがとうございます！！ (2020年1月13日 23時) (レス) id: 04b0ac31ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：刹那カイ | 作成日時：2019年11月3日 13時
