雑対応 二十三日目 ページ25
貴方side
未だにスマホとにらめっこしていたさかたんが
あ、と大きく声をあげる
96「っ！？な、なになに！？」
坂「A！今すぐ帰った方がええ！！て言うか帰れ！！！」
捲し立てる様にさかたんは私の背中を押して玄関へ追いやる
貴「え、え、何、どしたの、」
坂「まーしぃ！来るって！だからはよ帰った方が…！」
そこまで言いかけたさかたんの声をインターホンの呼び出し音が遮った。
坂「…嘘やん…早すぎん…？」
96「と、とりあえずA隠そ…！？ど、どっか隠れる場所…！」
足音を立てないようにその場から離れ適当な部屋に入り込みクローゼットのなかに閉じ籠る。
96「わしらが来るまでぜっっっったい出ちゃ駄目だからね！？ね！？！？」
念を押して部屋を出ていったのか、がちゃ、とドアが開き、そして閉まる音。
少しして遠くの方から複数の怒号のような声。
多分…さかたん達と…志麻くんが言い争いでも、してるのかな…
……くろちゃんには駄目と言われたけど、ほんの、ほんのすこしだけなら、いい、よね…？
音を立てないようにゆっくりとクローゼットを開けドアを開こうとすると、勢いよくドアが開かれる
視界にはいったのは、紫色の髪の毛、左目の下にある泣きボクロ。その後ろで焦った表情のさかたん。そして驚き、そして何で出てきてるの、と言わんばかりの顔で私を見つめるくろちゃん。
私含め四人が呆然とその場に立ち尽くす。
一瞬か、はたまた何分かの沈黙を破ったのは
来訪者である志麻くんだった。
志麻「…何やねん、お前」
貴「……え？」
志麻「…ほんまに、歌い手辞めるんか」
貴「………辞めるよ？何？辞めるなとでも言いたいの？……はっ、とんだ自分勝手だね、私は、私はっ…お前らのせいで！夢を断つしか無くなったっていうのに！！！」
一度溢れた黒い感情は止まることを知らずどろどろと私の口から溢れ出てくる。
志麻「っ、そ、それは…＿」
貴「っさいわ！！！お前らの声なんか聞きたない！！！」
その言葉を皮切りに、志麻くんは黙って俯いてしまった。
もう、本当に戻れなくなってしまった
もしかしたら、まだ戻れたのかも、しれないのに私は、そのチャンスを自らぶち壊したんだ
坂「……わかったやろ、まーしぃ、もう帰ってや、…もう、今更なんや」
96「………」
くろちゃんは何も言わず私の元に寄ってきて優しく抱き締めてくれた。
志麻「……ごめんな」
志麻くんはそう呟いて、その場から立ち去った。
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乘肄 - 気づいたら滅茶苦茶泣いてました素敵な作品をありがとうございます！ (2020年5月5日 16時) (
レス) id: 07acb83777 (このIDを非表示/違反報告)
雪哭@AtR尊い(プロフ) - 紅い猫さん» コメントありがとうございます！ 好きといって頂けて嬉しい限りです…！これからも頑張ります！(・∀・*) (2020年2月19日 0時) (レス) id: 99625d611e (このIDを非表示/違反報告)
紅い猫 - 初コメ失礼します。とても好きな作品です。いつも更新を楽しみに待っているので、これからも頑張ってください。応援しています。 (2020年2月17日 22時) (レス) id: ab853c85cf (このIDを非表示/違反報告)
せつな(プロフ) - 詩乃さん» コメント、リクエストありがとうございます。そして大変申し上げにくいのですが…主は色々とあってすとぷり地雷化してしまっていて…リクエスト本当に有難いのですが応えられそうにないせです…本当にごめんなさい…！ (2020年2月9日 10時) (レス) id: 99625d611e (このIDを非表示/違反報告)
ろるむ - 終わりって書いてるの、気のせい？ (2019年12月27日 22時) (レス) id: a41ba2503b (このIDを非表示/違反報告)
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