エピソード.4 ページ5
第4話《喪ったはずの記憶》
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僕は、何がしたかった?
僕は、どうして生きたかった?
僕は、
何だった?
忘れかけていた記憶。
もう、忘れてしまっていた記憶。
忘れてはいけなかった記憶。
もう、二度と。
僕を喪わないために、忘れてしまいたかった記憶。
【この出来損ない!】
『……はは、ごめんなさい』
ごめんなさい、そう反射的に言ってしまう自分が嫌いだ。
『……ッ』
何も無いはずなのに、涙が無意識に出てくる自分が嫌いだ。
嫌いだ。
全部、全部……
嫌いだった。
大嫌いだった。
「20%オフです!!寄っていきませんか〜!!」
「二次会行く人〜?」
「ご主人様、いらっしゃいませ!」
「終電間に合わないかも……」
こんなにも明るくて、賑やかで、人の声で溢れる街は。
ただただ、こんな俺には眩しすぎた。
「それじゃあ、また明日!」
……また、明日。
本当の俺に、明日は、やってこなかった。
俺に、明るい明日が来る日はあるのだろうか。
果たしてどうだろう?
『……はは……嗚呼、もう。』
こんな人生、散々だ。
《嫌だ!!》
『…………ッ……』
《嫌だッ……嫌!!
やめて!!嫌だああっっ!!
や、やだっ……やだああ!!!》
嫌、嫌、嫌
狂ったように叫んでいた毎日だった。
手がちぎれそうな程
頭が破裂しそうな程
心臓が溶けそうな程
痛かった。
嫌だった。
嫌いだった……
僕はどうすればいい?
幸せになりたかったのか?
いきたかったのか?
どうしたかったのだろう。
毎日毎日、飽きることなく考え続けた。
結局、何も分からないことなんてとっくに分かってた。
でも、何もしないままで良かったのか。
この先後悔するのなら、今やっておいた方がいい。
どうせ、___だから。
"聞こえていますか?"
『届いて……いますか?』
"あなたがくれた幸せを私はちゃんと、感じられていますか?"
『俺が望む幸せを俺は手に入れることが、出来るのですか?』
"あなたが望む生き方をできていますか?"
『あの人が望んだ生き方をしたくは無い』
"もし、できていないというならば"
『もし、そう生きなさいというならば』
"もうこの生き方はやめてあなたと離れて笑います"
『もう______やめます』
嗚呼、喪っていくことに
慣れてしまった毎日で。
忘れたかったあの記憶が
一生この俺の中に残り続ける。
まだ生きたいと思うのは
何故なのでしょうか?
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ちきちき:mikasa - まぁぬ。さん» 僕が出てきてビビりましたwwいやこちらこそ新作にコメントして下さってありがとうございます‼︎ (2022年12月1日 19時) (レス) @page6 id: 375f3bd268 (このIDを非表示/違反報告)
まぁぬ。 - ちきちきさん» ブログ作ってないのでこちらから返信させていただきます!コメントありがとうございます!嬉しすぎます……!頑張ります! (2022年11月30日 20時) (レス) @page1 id: 46fe260256 (このIDを非表示/違反報告)
ちきちき - 好みの作品すぎて爆発しそうです(真顔)更新頑張ってください!! (2022年11月30日 19時) (レス) @page2 id: 375f3bd268 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みんと。 | 作成日時:2022年11月30日 19時