叶わぬ恋でも、手を伸ばすよ・・・。　*切甘*

最後の物語* ページ47

「湊」

「ん？」

「これからも、一緒に居てね」

「当たり前だろ」


.


〜10年後


「A先生」


私は、内科医になった。


「なぁに？海くん」

「僕のお母さんはね。外科医の湊先生が好きなんだって」

「えぇ？」

「冗談！」

「はぁ」

「ニコッ★」

「じゃあ、今日は注射しますからね！」

「えぇ〜いやだぁ〜！」


.


お昼休み


「湊！」

「何だよ。呼び出すなんて」

「ねぇ。あんまり病院でもカッコイイふりしなくて良いからね！」

「何だよ、急に」

「別に・・・」

「しかも、ふりってなんだよ！」

「だって」

「分かった」

「じゃ、湊先生。頑張ってね！」

「A先生も」


.


私は毎日願うことがある＿＿＿＿＿＿＿＿


一人でも多く、患者を救えること。


それは、架乃と湊と私の。


願いだから。


.


「A先生、次の患者です。架乃さんです」

「えっ！・・・はい」


「A先生、架乃の病気治りますか？」

『大丈夫。治るよ。私が治すからね』


叶わぬ願いから、


叶わぬ恋でも、手を伸ばすよ・・・。


「A先生、ありがとう！」

『A、ありがとうね』

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