クラスメイト ページ31
架乃に持ってきた、寄付金やビデオレターを見せる。
スゥーッ。
呼吸器からもれる空気の音。
それでも精一杯、私に伝えようとしている。
(嬉しい・・・)
架乃のその瞳を見ることが出来て、
もう一度、私を見てくれて。
「嬉しいよ」
架乃には涙より、その笑顔が似合うね。
「あっ!湊は、しばらく来れないの。別れをしてて」
何の?
と言いたげな表情。
(そっか・・・知らないんだ)
「架乃はアメリカに行くの。その呼吸器をはずす為に」
架乃は少し驚いた表情をした。
そして、近くに置いてあったカレンダーを指した。
「このカレンダーですか?」
お医者さんが気をきかせて、手元に持ってきてくれた。
「今は9月5日だよ。アメリカへ行くのは3月末ぐらいだよ」
架乃は分かってくれたのか、瞼を閉じて。
また深い眠りについた。
今度は、必ず。
目を覚ます。
その時は、きっと湊が近くに居るよ。
.
登校
最近、架乃の居ない通学路にすっかり慣れてしまった。
「おはようっ!」
珍しく、クラスメイトの一人に声をかけられた。
「おはよう」
「ビデオ渡してくれた?」
「もちろん。架乃ね・・・目を覚ましたの」
「良かった!」
本当に心の底から、喜んでくれているのを見て。
私も嬉しさを再確認した。
.
ガラガラッ
いつも一瞬、静まる教室も。
今日は、そんな事は無かった。
「皆、Aに感謝してんだよ。」
「えっ?」
驚きの一言だった。
「架乃のことで最初は動揺してたけど、今は皆大丈夫。」
「うん」
「架乃とクラスメイトは皆一つだから」
クラスメイトの顔を、一人一人きちんと見るのは初めてだった。
「皆、ありがとう」
架乃の分も込めて。
感謝をするよ。
「A、早く席に運ぶの手伝って!」
一人の女子が扉の所で、机とイスを持っていた。
「うん」
訳も分からなく近くへ行くと。
それは架乃の机とイスだった。
「え!」
「架乃のことは、もう責任に感じなくて良いんだよ」
その一言に救われ、涙を流した。
これから、楽しい学校生活を。
クラスメイトと架乃と一緒に過ごそう。
.
アメリカへ旅立つまで、後半年。
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
ラッキーめっせ♪
いつもありがとう
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ルウ(プロフ) - りぁ♪s 有難うございます♪今は更新できませんが、近々更新したいと思っています!少しお待ち下さい(・ω・)/ (2011年10月18日 18時) (レス) id: a5567b4d84 (このIDを非表示/違反報告)
ルウ(プロフ) - 長い間、私の小説を読んでくれて、有難うございます!更新頑張ります♪華sの小説読みに行きましたよ(^_-)-☆ (2011年8月15日 10時) (レス) id: 004be2c24d (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - ずっと読み続けてました!! 更新ガンバです^^ 出来れば、私のお話も・・・。URL載せときます!! アドバイスetc.お願いします。http://uranai.nosv.org/u.php/novel/harmony/ part2もあります* (2011年8月11日 22時) (レス) id: 4fe5178f15 (このIDを非表示/違反報告)
ルウ(プロフ) - 未来s 有難うございます♪更新頑張ります(^_^)v (2011年8月5日 12時) (レス) id: 58180c2fbc (このIDを非表示/違反報告)
ルウ(プロフ) - 詠歌s 感動してもらえて、嬉しいです(^^)/更新頑張ります☆ (2011年8月5日 12時) (レス) id: 58180c2fbc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ルウ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/myluuru/
作成日時:2011年5月10日 19時