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「ちょっと、ついてきてくれ」
「え? あっ……」
海藤さんに腕を掴まれ、引っ張られる。腕を離されたのは、人気のない路地裏でだった。
「海藤さん……?」
「嫉妬してる俺の愛しい彼女が可愛すぎて、我慢できなくなりそうだった。だけど、公共の場で襲うのは迷惑だろ?」
そう言って、海藤さんは私に近付いてくる。普段見ないような海藤さんの姿に後ろに下がるが、私の背中は壁にくっついてしまった。
そんな私に覆い被さるように、海藤さんは後ろの壁に腕をついた。海藤さんの目はギラギラと妖しく輝いており、まるで獲物を狙う肉食動物のようだった。
「海藤さっ、んっ……」
彼の名を呼ぶその声を、唇によって塞がれる。甘くて、長くて、とろけそうになる。そうなる前に、私は海藤さんの胸板を叩いて離させた。
「っ海藤さん! 私……」
「安心しろ。俺の視界には、はなっからお前以外写ってねぇ」
海藤さんが、私の耳に口を近づける。瞬間、海藤さんの低い声が、私の脳を震わせる。
「愛してる、A」
「っ〜〜!」
「帰ったら、目一杯愛でてやるからな」
海藤さんはそう言って、私の頭を優しく撫でた。
帰ったあと何が起きたかは、語るまでもないだろう。
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萌音 - 海藤正治の事件簿に登場した准君と霊感の強い幼馴染みの物語を推薦します。 (2022年4月26日 20時) (レス) id: c60a1698fc (このIDを非表示/違反報告)
ねこた - 雪奈さん» うわ…!!!うわわ…………供給ありがとうございます大好きです……………ありがとうございます………幸せになってくれ… (2022年4月8日 22時) (レス) @page2 id: 1af38740a2 (このIDを非表示/違反報告)
雪奈(プロフ) - ねこたさん» 書きました!ねこたさんのお気持ちに応えられていたら幸いです……!リクエストありがとうございました! (2022年3月6日 12時) (レス) id: e166bd48e2 (このIDを非表示/違反報告)
雪奈(プロフ) - ねこたさん» 了解しました! (2022年3月6日 11時) (レス) id: e166bd48e2 (このIDを非表示/違反報告)
ねこた - よろしければ黒岩さんで何か一つ小話を……!お願いします… (2022年3月6日 11時) (レス) id: 1af38740a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Snow | 作成日時:2022年2月26日 14時