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「思いませんね。」
さらっと返した。そうじゃなきゃ、絶望の中で、どこかに残っている希望が心を蝕んでしまいそうだから。
「…。違いますよね。そうは思っていないはず。人間ってもっと強欲なんですよ。希望があれば藁にもすがる思いで手を伸ばしていくものです。あなたも、手を伸ばしてみればいいんじゃないですか。自分一人で結論づけるのでなく。」
やめてほしい。諦めた人間に、諦めるなと言うことがどれほど苦痛か、この人ならわかっていそうなのに。
「もうそろそろ終わりにしてもらえませんかね。あなたの勝手な印象で人間を語っているだけじゃないですか。その時間が無駄なんですよ。早く死なせてくれませんか。」
「ほら。やっぱり死にたくないんじゃないですか。」
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作者名:漣刹那 | 作成日時:2023年3月22日 12時