ソムリエの神代さん 【名探偵コナン】【降谷零】

十滴 ページ10

「……ちょっと休憩しよっか」

「だから言ったじゃんか〜!!!」


久々の運動は楽しかった。社会人になれば無邪気に走り回ることも外へ出ることも極端に減る。久々で楽しかったのだが……その、なに？生傷を負ったのも久しぶりである。転びまくったので膝だひじだほっぺただにいくつもの生傷を作ってしまった
私もしかして幼稚園児だった？？


「今日はもうおしまいにしよっか、疲れちゃったしね」

「腹減ったな〜」

「梓さんのところに行きましょうよ!!」


なんとなく気を使わせてしまった感が否めないが有難いことである。これ以上の怪我はさすがにやばい。


「じゃあ私は帰るね、ポアロまで気をつけていくんだよ」

「……えっ、お姉さんも一緒に行くんだよ？」

「そーだぜ、ポアロの兄ちゃんが作った料理にハズレ無しだからな!!!」


何当たり前の事言ってるの、と言いたげな顔でこちらを見ているのは、純正な眼差しの小学一年生、最初から私が彼らに敵うはずなどなかったのだ。



「ね、お姉さん早く!!!」

「席埋まっちゃいますよ〜」

可愛い子供たちに手を引かれて、この間見つけた喫茶店まで来てしまったのである。……今思ったけどこの格好で行ったらやばくないか？？何してたのって思われるよねどうしよ




安室さんのシフトが入っていないことを願って、ポアロの扉に手をかけた。

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