ソムリエの神代さん 【名探偵コナン】【降谷零】

十一滴 ページ11

「いらっしゃいませ……ってどうしたんですかその怪我。擦り傷だらけですけど」

「ちょっと色々ありまして……」


空いている時間帯なのかお客さんはいなかった。子供達にも好かれる喫茶店って素敵、ウチは基本大人しか入れないから、子供の声で賑わう店を羨ましいと思ったり……って違うそうじゃない


「お姉さんね、歩美たちとサッカーで遊んでくれたんだよ!!」

「いっぱい転んでたけどな!!」

「運動は苦手だったんでしょうか……
ゲームのが良かったですかね？」


元気いっぱいの彼らが安室さんに、さっきあった出来事を一から十まで伝えてくれた。……恥ずかしい!!
そんな哀れむような目で見るの悲しくなるからやめてください


「痛そうですね……ロッカールームに救急箱があるのでちょっと来て貰えます？コナンくんたちちょっと待っててね」

「はーい!!」

「えっいやあの、こんなん舐めときゃ治るんでお気づかいなく」


手招きして呼ばれた先は、店員さんのみが使えるロッカールーム。何考えてんだ。


「傷からバイ菌が入って大変なことになることもあるんですよ!!その様子だと水で洗い流してもないでしょう……足切り落とすのが嫌だったら早く来てください!!」

「……はい」


こんな剣幕で喋る人だったっけ？敬語なのに怖すぎて思わず頷いちゃったよどーすんだよ……
とりあえずこれ以上安室さんを待たせると何が起こるか考えるのも怖いため、とにかく急いでスタッフルームへと駆け込んだ。

終わり ログインすれば
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