206 支えたい者 ページ6
滑津side
Aが心配になり、こっそり様子を見に行ってみた。
もちろんドア越しで聞き耳をたてるくらいなんだけど。
貴方「……………なのよ………………」
貴方「なんで、こんなにも苦しいの…………」
今にも消え入りそうな声。
そんな声を聞いて、ドアを開かずにはいられなかった。
貴方「っ………!!!」
滑津「私達は、Aが私達みたいに過ごせないのを悔しいと思ってる。」
左目の色が違ってる。
前までは右目だったかな、でも色が赤じゃない。
血と涙で、顔がぐしゃぐしゃだ。
滑津「私達、Aにやって貰えてたから今の会社の職に就いてるだけじゃないんだよ。」
貴方「え………………」
滑津「Aは私達とは違う人生を送ってる。
だからこそ、普通の女の子になりたいと思った時、力になれるようにって。
………まぁ、個人個人が好きなことをやってるというのもあるんだけどね。」
今のAは、形容しがたい恐怖や不安に襲われてるんだと思う。
じゃなきゃ、あのAがこんなに震えたりしない。
滑津「大丈夫、今日くらいは神様だからとか忘れていいの。
私達と同じ、普通の女の子だよ。」
貴方「っ……………………」
Aは、どうしてこうも過酷な立場に居させられてるのだろう。
こうするために、と分かっているのにどこか、やるせない。
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桜舞姫・蝶月姫(プロフ) - アスタロト....?まさか、私のリクエスト??(勘違いだったら恥ずかしい奴(笑))嬉しいです、何度目かの続編もおめでとうございます!永遠に応援してますね!!! (2020年6月27日 15時) (レス) id: fcb098628f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪華 | 作成日時:2020年6月12日 10時