第353話 頭の覚悟 ページ4
NOside
紅「だから俺は紺炉を探しに…！」
貴『あ？何…』
紺「っ若！！敵に顔を変えられるやつがいるようなんだ！」
また喧嘩が始まりそうなのを遮って、紺炉がそう現状を伝える。
紺炉のおかげかすんなり話を信じた紅丸は合点が行くと納得を示した。
そして紺炉にみんなにそれを教えてやれと命令するのだ。
紅「あいつらは今混乱の真ッただ中だ。お前じゃねえと聞く耳持たねえ。」
けれど、紺炉はそれを否定する。
それは俺の役目じゃないと。
今のこの大混乱の状況で、皆、待っているのだと。
この混乱をまとめられるような、デカイ男を。
紅「ああ！だからここに来たんだ。混乱してるからこそ紺炉のような冷静な判断のできる奴の言葉が必要なんだ！！」
紺「若…まだそんな事言ってんのか…」
後ろでAがチッと舌打ちをうつ。
話に口を挟もうと息を吸ったとき、すっと目の前に手を出された。
桜「やめなさい。」
これは第七の問題だ。
そう言って桜備がAを制止する。
Aは一瞬不満げな顔をしたが、諦めたようにため息をつき、はいと気だるげに返事をした。
その時
「紺ちゃぁあん！！助けてくれよ！！もう何もかもめちゃくちゃでにっちもさっちもいかねェ！！」
櫓の下から町人の声が聞こえた。
紺炉に助けを求めるその声に、紅丸は見てみろと紺炉のほうが求められていると主張をするが
「紅ちゃんはどこ行っちまったんだ！！早く紅ちゃんを連れてきてくれ！！」
そう続いた町人の声に言葉を失った。
今、この町に求められている男が誰なのかは、明白だ。
紺「いつまでも俺に遠慮なんてするな。いい加減覚悟決めろや」
ポンッと紺炉が紅丸の肩を叩く。
誰がなんと言おうと、この町は、浅草は、紅丸の町だと。
紺「誰の言葉でもない…皆紅の言葉が聞きてェんだよ」
紺炉の言葉に、紅丸は答えない。
チラリとAの方を見ると、腕を組んだ彼女と目があった。
ふんと小さくため息をついて、Aは口を開く。
貴『私はできる事をやりもせず出来ないと逃げ出す奴がこの世で一番嫌いだ。
頭になって引っ張ってく覚悟もないやつに、頭が勤まるわけねえだろ。』
べっと意地悪くAは舌をだして威嚇する。
それが照れ隠しだと察した桜備は微笑ましくて小さく笑った。
桜「…この状況を壊せるのはあなたしかいませんよ。
浅草の破壊王。」
そう桜備が最後にひと押しすると、頭をぐしゃっと掻いて、櫓から降りろと命令をした。
どうやら覚悟は決まったようだ。
第354話 頭の一声→←第352話 櫓の柵に乗ってはいけない
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カスタード - いつも楽しみとして読ませていただいています！夢主ちゃんの性格がグサリと心に刺さりました！これからも応援してます！ (8月18日 20時) (
レス) id: 82acadb6d2 (このIDを非表示/違反報告)
うま - じっくり読ませていただいてます！更新頑張って下さい！！ (7月16日 0時) (レス) id: 4d8aeac2a6 (このIDを非表示/違反報告)
3度の飯より推しが好き(プロフ) - ちるちるさん» コメントありがとうございます！めっちゃ嬉しいです！更新頑張ります！！(血涙) (2023年3月8日 0時) (レス) id: e76870b0ae (このIDを非表示/違反報告)
ちるちる(プロフ) - めっちゃ面白かったです！！続きが楽しみです😊更新頑張ってください‼️ (2023年3月7日 19時) (レス) id: ace1fac0f2 (このIDを非表示/違反報告)
3度の飯より推しが好き(プロフ) - 葵さん» コメントありがとうございます！かなりの不定期更新となってしまっていますが、気長に待っててくれると嬉しいです！ありがとうございます！ (2023年3月5日 22時) (レス) id: e76870b0ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：3度の飯より推しが好き | 作成日時：2022年12月15日 15時
