第326話 嵌める笑顔の仮面 ページ27
NOside
貴『すみません…昔からこうで…』
恥ずかしくなるとすぐ赤くなっちゃうんですとAは両手で頬を抑える。
彼女が照れや、と言う事は分かっていたつもりでも、やはりいつもの様子とのギャップに動揺してしまう。
……いや、いつものあれはただの演技なのだから、比べるのは少し変かもしれないが。
貴『…大丈夫、すぐ治ります…よ』
言いながら自身の顔を覆って、パッと手を離す。
そこには"いつもの"彼女の笑顔。
顔色もすっかり戻って、ほらねと自信げに笑っている。
貴『それじゃ、決着もつきましたし、話はこれで終わりにしましょうか。』
パンッと手を叩いてAが笑う。
先程まで手に傷があったとは思えない。
…というか、先程と、同一人物とすら思えない。
あまりにも早すぎる切り替わりに不気味なものを感じた。
ア「待て、結局お前の弱点は何なんだ」
まだ聞いてないぞとアーサーが食って掛かる。
そんなものを聞いてどうするんだとも思うが、
アーサーのめの前にいるのはは今不死身の魔人。
彼は勇者なのだ。
ならば敵の攻略法は当然気になるところだろう。
真っ直ぐに睨みつけるアーサーに対し、Aは訝しげに眉を潜めて。
貴『は？何の話してるんだお前は？』
そう、呆れたように聞き返した。
その言葉に全員固まる。
あまりにも自然な返しで、まるでさっきのことが本当に無かったかのようで。
まさか多重人格？と疑いたくなったが
貴『なーんて、冗談だよ』
カタタと笑うAの様子で別に忘れているわけではないということが伺える。
それにしたってたちの悪い冗談だ。
それに、先程の演技もあまりにリアルで気味が悪い。
貴『とはいえ、"この私"の状態でお前らに自分の弱点を言うのはムカつくな…』
森「………」
なんだとと噛み付く元気もない。
まだ手は震えているし、目の前の彼女が悍ましくて仕方がない。
森「お前は……一体……」
森羅の言葉に、さっきも言っただろ？と振り返る。
手を腰に当てて、ニッコリと力強い笑みを浮かべて、Aは言った。
貴『私は化物さ。
人の皮を被った、人ならざるもの。
お前等の理想を演じる、心無き魔人さ。』
さ、お前は私にどうしてほしい？
そうAはニッコリと尋ねた。
いつも通りのかっこいい笑顔で。
いつも通りの、完璧な彼女で。
貴『いくらでも演じてやるよ。
私の目的に、支障が出ない程度にな。』
そう、彼女は余裕の笑みで笑うのだ。
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にゃん丸 - 最高です、、d(^_^o) (2022年12月15日 21時) (
レス) id: 397365c42d (このIDを非表示/違反報告)
名無し81000号(プロフ) - 忙しくて見れていませんでしたが、一気に読むのもいいですね！少しグロくて周りの反応もリアルですごいです！コメントの反応ありがとうございます✨ (2022年12月15日 0時) (レス) @page50 id: 91328fcf7d (このIDを非表示/違反報告)
3度の飯より推しが好き(プロフ) - にゃん丸さん» そう言っていただけて嬉しいです！ありがとうございます！ (2022年12月14日 0時) (レス) id: e76870b0ae (このIDを非表示/違反報告)
3度の飯より推しが好き(プロフ) - 名無し81000号さん» 沢山のコメントありがとうございました！ずっと拝見させていただいてたのですが返信するタイミングを逃してしまい、最後にまとめて返信、というふうにさせていただきました。1話ごとに感想をくださり、とても嬉しかったです！ありがとうございました！ (2022年12月14日 0時) (レス) id: e76870b0ae (このIDを非表示/違反報告)
にゃん丸 - 続きになるーー！！！！！！！！！！！ (2022年12月10日 17時) (レス) id: 397365c42d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：3度の飯より推しが好き | 作成日時：2022年8月26日 22時
