第321話 ｶｳﾝﾄﾀﾞｳﾝで嗤う君 ページ22
NOside
森「どっちも変わらねえだろ！！！」
勢いのまま、ナイフを振り上げる。
Aは動かない。
ただまるで憐れむような表情で、森羅を見つめて黙るだけ。
そんな彼女にさらに憤りながら、森羅はその凶器を振り下ろした。
ッパシ！！！！
…………誰かに腕を掴まれる。
とても、とても強い力だ。
あの日、病田を追おうとしてAに掴まれた時ぐらい。
大きな影が、二人を包み込んで言った。
桜「やめなさい。森羅。」
そう上から降ってくる声に、冷静になる。
…それから、自分のしようとしたことにザッと血の気が引いた。
自分は、何を。
貴『──ん…2…1……』
ゼロ。
そうAがポツリと呟く。
そして、正気になり、体を起こした森羅に対して残念と笑いかけた。
貴『お前の負けだよ』
そう、彼女も体を起こして顔をズイッと近づける。
そのことに驚いた森羅は桜備に腕を掴まれた状態のまま、後ろに尻もちをつく。
カランッとバタフライナイフが地面へと落ちた。
貴『惜しかったなぁ』
そう言いながら、Aは立ち上がる。
途中までは良かったんだがと言いながら、落ちたナイフを拾い上げた。
貴『大隊長が邪魔したのを差し引いても…
…うん、やっぱ後から怖気づくようじゃ駄目だ。』
ナイフをクルクルと投げて回して投げて回してを繰り返す。
いつ刃の方を握ってもおかしくない、危険な遊びだ。
桜「お前、自分が何させようとしたのか分かってるのか」
貴『あっちは殺す気でやってくるんです。
だったらこっちだって人を殺す覚悟くらい出来てないと。』
桜「だからってお前は自分を殺させるのか」
貴『首掻っ切られたくらいじゃ私は死にませんよ』
グジシャッ
Aの手に刃が落ちる。
それをまるで柄が落ちてきた時と変わらないように握ったAの手からはジワッと血があふれ出てきた。
ヒョイッ
それでも彼女は何事もなかったかのようにまたナイフを投げ続けた。
桜「なっ…！何してるんだお前！！」
ガッと桜備がAの左手を掴む。
そのことに驚いたAは慌てて空中のナイフをもう片方の手で掴み取って、何するんですかと文句を言った
貴『危ないでしょう』
桜「それはこっちの台詞だ！！」
手が切れてっ…！そう言って患部を見た桜備の口は止まってしまった。
彼女の掌からは、"出るはずのないものが、溢れ出ていたから"。
桜「なんで、いや、"どうやって"…！？
どうして、傷口から炎がっ…！！！」
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にゃん丸 - 最高です、、d(^_^o) (2022年12月15日 21時) (
レス) id: 397365c42d (このIDを非表示/違反報告)
名無し81000号(プロフ) - 忙しくて見れていませんでしたが、一気に読むのもいいですね！少しグロくて周りの反応もリアルですごいです！コメントの反応ありがとうございます✨ (2022年12月15日 0時) (レス) @page50 id: 91328fcf7d (このIDを非表示/違反報告)
3度の飯より推しが好き(プロフ) - にゃん丸さん» そう言っていただけて嬉しいです！ありがとうございます！ (2022年12月14日 0時) (レス) id: e76870b0ae (このIDを非表示/違反報告)
3度の飯より推しが好き(プロフ) - 名無し81000号さん» 沢山のコメントありがとうございました！ずっと拝見させていただいてたのですが返信するタイミングを逃してしまい、最後にまとめて返信、というふうにさせていただきました。1話ごとに感想をくださり、とても嬉しかったです！ありがとうございました！ (2022年12月14日 0時) (レス) id: e76870b0ae (このIDを非表示/違反報告)
にゃん丸 - 続きになるーー！！！！！！！！！！！ (2022年12月10日 17時) (レス) id: 397365c42d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：3度の飯より推しが好き | 作成日時：2022年8月26日 22時
