第318話 夢を嗤う暴君 ページ19
NOside
森「じ…自分は物心ついた頃には家族を…
大切なものを全て失ってしまった…
だから自分には安い命も高い命もない…
みんな大事な命です…」
紺炉の言葉に怯みながら、森羅は懸命に話す。
そんな森羅の言葉を紺炉達は真剣に聞き、Aは心の中で馬鹿馬鹿しいと呟いた。
"みんな"のヒーローになりたい。
そう宣う子供の夢を。
森「紺炉中隊長！！また命を捨てようとする前に俺を使ってください！！」
貴『なっ…！』
役に立ちたいんです！
そう訴える森羅に紺炉は驚き、桜備達は静かに微笑んだ。
…この場で森羅の意見に否定を示していたのは、Aだけだった。
紺「…ありがとよ。お前の気持ちは受け取った。
お前にとって大事なモノができるまで頼りにするよ」
森「大事なモノ…」
紺炉の言葉を復唱するようにそう呟く。
それがどんなものかを考える前に、横からふざけんなとドスの効いた低い声が聞こえた。
森「っA」
頭を過るのは烈火のもとに向かう前に見せた彼女の激昂する姿。
お前等は何も分かってない。
そう怒鳴ったときの彼女の声に、随分似ていたから。
貴『お前は、本当に何も分かっていない』
ガッとAが森羅の襟首を掴みあげる。
カッと開いた瞳でまっすぐ見つめられるのが怖かった。
貴『自分を使え、だぁ？お前はいつまでヒーローごっこしてるつもりでいやがる。』
桜「A！やめなさい！」
桜備がAを制止する。
Aは止まらない。
まるでそこには森羅と自分しかいないように、
Aはただ森羅だけを見つめる。
森「っごっこ、じゃねえ…！！」
貴『私に一度も勝った事ねえくせにアマ言ってんじゃねえよ』
その言葉にプツンと堪忍袋の尾が切れる。
いつもいつも森羅が何かを言っては否定をし、最後には自分のほうが強いからと当然のように言ってのける。
悔しいのはそれが本当だからだ。
我慢できないのはAがそれを鼻にかけるでもなく、本気で言っているからだ。
彼女は完璧の皮をかぶったただの暴君だ。
森「だったら今ここで勝って証明してやる！！
俺が本気だってこと！！」
キッと目いっぱいAを睨む。
そんな森羅にAはスッ…と目を細めて、そうかと森羅を床におろした。
貴『なら、お前の言うとおり勝負をしよう』
勝負内容と勝利条件は私が決める。いいな？
そうAが確認を取った。
貴『なぁに、大丈夫さ。お前に覚悟と勇気があるなら、簡単に勝てる勝負さ。』
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にゃん丸 - 最高です、、d(^_^o) (2022年12月15日 21時) (
レス) id: 397365c42d (このIDを非表示/違反報告)
名無し81000号(プロフ) - 忙しくて見れていませんでしたが、一気に読むのもいいですね！少しグロくて周りの反応もリアルですごいです！コメントの反応ありがとうございます✨ (2022年12月15日 0時) (レス) @page50 id: 91328fcf7d (このIDを非表示/違反報告)
3度の飯より推しが好き(プロフ) - にゃん丸さん» そう言っていただけて嬉しいです！ありがとうございます！ (2022年12月14日 0時) (レス) id: e76870b0ae (このIDを非表示/違反報告)
3度の飯より推しが好き(プロフ) - 名無し81000号さん» 沢山のコメントありがとうございました！ずっと拝見させていただいてたのですが返信するタイミングを逃してしまい、最後にまとめて返信、というふうにさせていただきました。1話ごとに感想をくださり、とても嬉しかったです！ありがとうございました！ (2022年12月14日 0時) (レス) id: e76870b0ae (このIDを非表示/違反報告)
にゃん丸 - 続きになるーー！！！！！！！！！！！ (2022年12月10日 17時) (レス) id: 397365c42d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：3度の飯より推しが好き | 作成日時：2022年8月26日 22時
