喜劇で悲劇の人形劇第五幕【炎炎ノ消防隊】 (ページ6)

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第205話もはやこれはアンラッキーページ6

NOside

ごうっとこちらまで炎が届いてしまう。

烈「火力の違いを見せてやるぜェ★」

そう言いながら更に強い炎の拳を突き出す烈火。

炎がボウッと後ろにいる環を包んだ。

Aも子供達を守る事に気を取られて環まで守ることができない。

貴『環！！』

森「大丈夫か！？」

そうバッと振り向いた先にいるのは服が燃え、なんなら下着もちょっと燃えてる

猫又を発動したせいで下着姿の子猫ちゃんになっている環だった。

何故か残っているリボンが首輪のようで余計にそう見えてしまう。

貴『どうしてそうなるんだ…？』

森「………」

ゴッ

貴『あ、殴られた。』

環の姿に真っ赤になり固まる森羅を容赦なく殴る烈火。

吹っ飛んだ森羅の唇の着地点は何故か環のほっぺ。

貴『もはや呪いだな…』

森「ごめん！！違うんだ俺はそんな気…」

慌てて言い訳をしようとする森羅の背中をグイグイ押してもういいから戦えよと怒る環。

未だ顔を赤くする森羅にAはお前やる気がないなら私が戦うぞと呆れた様子で言ってくる。

森「いや別にやる気がないわけじゃなくてっ」

環「いいから戦えってば！！」

そう怒る環にあ…あぁ…と答える森羅。

すると背中を押されていた手が急にギュッと握られた。

そのまま背中に頭が乗せられる。

環「お願い日下部…」

悲しげな声で、環がそうつぶやく。

環「烈火中隊長を倒して……」

そう、ヒーローに託す。

裏切られた、騙された彼女の悲しみを、悔しさを。

そんな彼女の願いを背負って、森羅は一歩前に足を踏み出した。

森「任せな…そのために来たんだ…」

貴『………』

そんな森羅の後ろ姿を、Aはただ黙って見つめた。

貴『………いや、………うん………まぁ………』

長い葛藤の後、Aが小さく溜息を付く。

大丈夫？と足元にくっついてくる子供に大丈夫だよと笑い、下着姿の環に穴の空いた修道見習いの服を渡した。

貴『無いよりはマシだろ。』

環「あ、ありがとう…」

Aの少し大きめの服を被り、ある程度は下着を隠すことができた環。

けれどパンツの方は大きく空いた腹の部分の穴から丸見えで。

ある意味下着姿のほうがマシだったかもしれないような格好になっていたがAは仕方ないと環を子供達の近くへと引き寄せる。

環は最後に、負けんなよ！！と森羅に声をかけて柱の影に隠れた。

貴『(この場所なら…そうそう負けはしないはず…)』

そう森羅を信じて、Aも柱の影に隠れた。