喜劇で悲劇の人形劇第五幕【炎炎ノ消防隊】 (ページ41)

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第240話会議終了ページ41

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貴『私の処分に関しては如何ようにしていただいても構いません。

…ですが、森羅は、日下部隊員は、このまま第八で好きにさせてやって欲しいんです。』

どうか、お願いします。

そう言って、Aは深々と頭を下げる。

17の少女が、自分を犠牲にしてまで、友人を救おうとする。

そんな姿に心打たれぬほうがおかしいという話で。

グ「…コホン、緋雁隊員の言う事は実に最もだ。

日下部隊員と緋雁隊員の対応については第八に任せても良いのではないか？」

そんなグズタフの援護射撃に、各隊の大隊長達は異論は無いと頷く。

二人の対応について、異議のある者はいないか、神官が尋ねる。

桜備達は勿論、ジョバンニも何かを言い返すような事は無かった。

皇「アドラバーストは聖陽教においても神に選ばれし聖なる炎…

大事にしなさい…」

そんな皇王の言葉に、森羅ははいと返事をし、Aはただ困ったような顔で笑った。

会議が終わり、森羅達が外へ出るとカリムが桜備達に声をかけに来た。

カ「第一の中隊長、カリムフラムです。」

そうカリムがいうと、森羅達から話は聞かせて貰ったと桜備は答える。

カ「伝導者を追うと言っても実際は全部隊がすぐに一丸となる事は難しいでしょう。

俺は烈火の真実が知りたい…第八に協力して協力させていただくつもりです。」

カリムはそう、第八と共に伝導者を追うつもりである旨を話す。

そんなカリムに、桜備は嬉しそうにれいを言った。

桜「君は切れ者だと聞く、ありがとう。」

そう、握手をした二人に、森羅も小さく笑みを浮かべた。

こんなふうに、いつかは全消防隊が協力し合えたら。

そんな理想を思い浮かべながら。

貴『………』

カ「そういえば、この間の怪我の火傷は大丈夫か？」

貴『…エッあっ…と、』

帽子を深くかぶり、考え事をしていたAは突然振られた話題に思わず動揺する。

けれどすぐにあの火傷のことかと理解し、全然大丈夫ですよと笑った。

貴『もう治りましたし』

カ「治った！？もうか！？」

ニコニコと笑いながら見せる手には小さな傷跡がチラチラと見えるものの、あの大きな火傷は綺麗さっぱり治ってしまっていた。

カ「本当に治って完治してやがる…」

貴『治癒力は人一倍強いんで』

森「いやお前のはもはやそんな話じゃ済まないレベルだろ…」

そう呆れたように言う森羅の横で、というか、と桜備がムスッとした顔でムニッとAの頬を抓った。