第238話 疑いの目 ページ39
NOside
森「なっ…！Aは伝導者の一味なんかじゃっ…！」
Dr.「少なくとも全く関係ないということはありえないだろう。
烈火星宮に"ヒカリ様"だなんて呼ばれていたらしいじゃないか。」
貴『……！』
ジョバンニの指摘にAの口元がピクリと動く。
その後もジョバンニの問い詰める言葉が続く。
Dr.「烈火星宮は今まで誰にも気づかれる事なく特殊消防隊に入り込んでいた。
中隊長という肩書までもらえる程にな。
……ところで緋雁隊員。君は訓練校じゃ常にトップの成績を保っていたそうじゃないか。」
森「…！」
クラスメイトや教師からも厚い信頼を受け、常に優秀なA。
それはもう、各隊に引っ張りだこになるほどに。
Dr.「優秀な消防官を演じて入り込むつもりだったのではないか？
それこそ烈火星宮のようにな。」
森「そんな事！」
Dr.「無いとは言い切れんだろう。」
ジョバンニの言葉に声が詰まる。
本当に、絶対に"無い"だろうか？
あの、実力の図りしれない彼女なら、自分達を騙すことなど…
桜「うちの隊員の事を勝手にとやかく言うのはやめていただきたい。」
そんな疑いの空気を変えるように、桜備がそう発言する。
少し大きめの声で放たれたその言葉には、少し怒気が含まれていた。
桜「日下部隊員についても同様に、彼の安全は我々第八が責任を持って確保する。」
Dr.「緋雁隊員がなにか問題を起こしたらどうするつもりだ？」
桜「彼女の身の潔白は第八が証明する。」
Dr.「どうだかな。この期に及んで一言も言わないのは図星だからじゃないのか？」
ジョバンニの言葉で、全員の視線がAに集まった。
全員が彼女の言葉を待つ中、Aはうっすらと笑顔を浮かべてただ姿勢良く座っていた。
皇「緋雁隊員、どうなのですか」
皇王にそう促されると、あぁ喋ってもいいのかと言うような顔をして、静かに、けれど響く声ではっきりと言った。
貴『私としては、特に何も言う事は無いですね。』
Aの言葉に戦慄が走る。
桜「Aっ…」
貴『何がおかしいんです？
まさかあなた、あの報告書を見ても私が伝導者と全く関係がないと本気で思っているんですか？』
Aが冷静に尋ねる。
桜備が言葉に詰まると、皇王が口を開いた。
皇「あなたは伝導者と関わりがあるのですね？」
貴『……ええ、恐らくは。』
困ったように笑って、Aは答える。
貴『少なくとも、全く関わりが無いだなんて事は、あり得ないと思います。』
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3度の飯より推しが好き(プロフ) - 名無し81000号さん» ありがとうございます！ (2022年4月27日 19時) (
レス) id: e76870b0ae (このIDを非表示/違反報告)
名無し81000号(プロフ) - 楽しみにしていますね。 (2022年4月26日 20時) (レス) @page38 id: 91328fcf7d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：3度の飯より推しが好き | 作成日時：2022年3月20日 20時
