喜劇で悲劇の人形劇第四幕【炎炎ノ消防隊】 (ページ42)

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第191話発見犯人見つかったページ42

NOside

森「これだけモノが少なければ探しやすそうだ…」

そう言って森羅はカリムの机を物色しようとする。

森羅はまず鍵穴のある引き出しに手をかけたが、当然のように鍵がかかっており、一度離れようとした瞬間、アーサーのミニエクスカリバーが腕の上を通った。

危険なことをされた事に若干怒りながらも引き出しを開けるとそこには報告書と、一つの小瓶。

森「！？これだ！！」

中には森羅達の追っていた蟲が。

ア「こんなもんで焔ビトが作れんのか」

そう言って小瓶を物色するアーサーにあまり振るなと注意しながら、確信する。

あの手の正体を。

森「決まりだ！！犯人はカリム・フラム！！」

ギィ………

森羅がそう叫んだ瞬間、軽く締めていた扉が軋む音を立てて空いた。

能「あう〜…」

岸「やばそう逃げよっと」

それは、この部屋の住人であり、蟲の持ち主である

カリム・フラム、その人だった。

森/ア「「！！」」

見つかってしまった。

ジリッと後ずさるとカリムは部屋の中に入ってきて目の前のベットへと腰掛けた。

カ「その蟲みてえな蟲は俺がわざとそこに置いた。

路地裏でのお前らの様子がおかしかったんで試させてもらった。」

やっぱり第八も蟲みたいな蟲を追ってきたようだなとカリムは低い声で言う。

森「どういう事だ…？」

緊張の笑みを浮かべながら、森羅はそう尋ねた。

冷や汗を浮かべながらカリムの返答を待っていると、横から知っている声が聞こえた。

貴『そいつも蟲の持ち主を追ってるんだとよ。』

森/ア「「A！！」」

ハッと声をする方を見れば、扉の縁にもたれ掛かり、腕を組んでいるAの姿があった。

森「お前っ、知ってたのかよ！」

貴『色々あってな。個人的に情報を共有してたのさ。』

なんで言わなかったんだという質問には答えず、Aは後ろ手で扉を閉める。

貴『何も言わず勝手に行動したのはお互い様だろ？』

なァ森羅？

ニコリと笑った彼女の笑顔が恐ろしく感じた。

その笑顔のまま、Aは森羅たちに近付いてくる。

貴『どうして私に相談の一つもなしに、勝手に行動した？』

ズンッとその場の空気が一気に重くなったのが分かった。

冷や汗が吹き出し、足がすくむ。

影で口元しかよく見えない彼女の表情が、とても怖かった。

貴『なあ、おい。』

どうして勝手に危険な事をするんだ。

そう言った彼女の声は、恐ろしいほど低く、ほんの少し震えていた。