喜劇で悲劇の人形劇第四幕【炎炎ノ消防隊】 (ページ41)

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第190話開始！隠密調査！ページ41

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森「まずはカリムだ。部屋はこの先！」

早速調査へとやってきた森羅とアーサー。

二人はまず自分達の所属する隊の中隊長、カリムの部屋を調べることにしたらしく、能登と岸理を使いカリムの足止めをして彼の自室の前までやって来ていた。

ア「こっちの任務内容を話したのか？」

森「いや、能登は環の事が好きだろ。

だから連絡先聞き出すの手伝ってやるって言ったら快く協力してくれたよ。」

聞き出せる保証はないけどと自信満々に言った森羅は逆に変な格好をしているアーサーにその格好何？と尋ねる。

アーサーいわく、騎士からアサシンにジョブチェンジをしたらしい。

森「………あれだけ騎士とか言ってたのにお前…」

ア「騎士だ。」

口元を隠す布とフードを外して堂々と言うアーサー。

どうやらアーサー的には玉ねぎ頭のぴょこぴょこが騎士の印であるらしい。

そんなアーサーに呆れながらも森羅はカリムの部屋のドアノブに手をかける。

森「鍵がかかってるな…」

森羅がそう言った瞬間、ジジッとアーサーが鍵を焼き切ってしまう。

森「アーサーお前！！」

ア「ミニエクスカリバーだ。プラ板で作ったから1回使うと使い物にならなくなる。」

驚く森羅に対し、そんなどうでもいい解説をしてくるアーサー。

これじゃ侵入した形跡が残るだろと怒るもらしくねえなと逆に呆れられる始末。

ア「バーンズに負けて怖気づいたか腰抜け。」

そう煽ってくるアーサーに低い声を出すが、アーサーにとっては屁でもない様子で、

ア「人体発火の謎が無理を通さずに解けるようならとうに解けてるよ。」

むしろそんなふうに言い返されてしまう。

アーサーにしてはもっともなことを言われ、森羅は少し言葉に詰まる。

それでもどう転んでもお前には無理だけどなと悪態をつき、自分も部屋へと入って行った。

…そう、無理を通さず解けるなら、もうとっくに解けているはずなのだ。

それなのに解けていないということは。

"貴『そういう事なんだと思っています。』"

そう笑った希望の無い彼女の顔が思い浮かぶ。

だからこそ無理をしなければいけないんだ。

だからこそ、無茶を、しなければいけない。

たとえAがそれを嫌がり、引き止めたとしても。

進まなければ、ならないのだ。

貴『(馬鹿な奴…)』

目の前にいる能登と岸理を見て、Aは静かにそう思うのだった。