喜劇で悲劇の人形劇第四幕【炎炎ノ消防隊】 (ページ35)

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第184話ストップスケベられ！ページ35

NOside

ペロッ

環が扉を開けた瞬間、アーサーが彼女のスカートを捲ってしまう。

あまりにも突然のことで、Aも腕を組んだ状態から動けない。

呆然と二人を見つめていると環は慌ててスカートを抑え飛び退いた。

環「何しやがる！！このド変態！！」

ア「すまん…ノックするからドアを開けようとしたらお前が…」

そうアーサーが言い訳を並べている間にも、また一つラッキースケベが起きそうになる。

あまりにも勢い良くどいたものだから、後ろに誰かも確認せずに、ベットに座る森羅の上に尻から落ちそうになる。

森「わッちょっと！！」

森羅がそう声を上げ、目を瞑る。

彼女の尻が自分を潰してしまうのだろうと、覚悟し衝撃に備えるが、いつまで立ってもその衝撃と重みはやってこない。

恐る恐る目を開けると、目の前には未だ尻があるものの、こちらに落ちてくる様子は無かった。

貴『かーくほっと。』

そう言ってまるで幼子でも抱えるように環を持つA。

それこそ数日前の烈火のように。

Aは環のラッキースケベを止めたのだ。

しかしそんなAに子供扱いするなと暴れる環。

ハイハイ落ち着けと環を下ろそうとした瞬間、

貴『………』

一瞬、Aの口角が引き攣った気がした。

環「んニャろう！！私に近寄るんじゃねえ！！」

森「今回はその"ラッキースケベられ"ってやつやられてなかっただろ！！」

ラッキースケベられてもいないのに森羅を威嚇する環にやめなさいと一言声をかけながら、Aは窓の外を見つめる。

ア「…？どうし」

アーサーが声をかけようとした瞬間、どこからともなくゴーンゴーンと鐘の音が響く。

森「鐘の音？朝礼開始か？」

貴『今までこんなのなかっただろ』

"警報だ。"

そう、Aが冷静に呟いた。

環「焔ビトが出現したんだ！！

ジャガーノートは星宮中隊！

岸理はリィ中隊！

第八の三人はフラム中隊と合流しろ！！」

環の的確な指示に、了解と返し、それぞれ自分の所属する隊へと向かう。

マッチボックへと向かい、走る中、Aがポツリと呟いた。

貴『最近多いなぁ…』

森「え？そうk」

「こら！そこ私語は慎め！」

森「すみません！」

隊員に叱られてしまった森羅は少し緊張しながらマッチボックスへと乗り込む。

一方先をゆくAは、相変わらず余裕の表情を浮かべていて、どこか読めない表情をしていた。