喜劇で悲劇の人形劇第四幕【炎炎ノ消防隊】 (ページ31)

今日:22 hit、昨日:25 hit、合計:16,206 hit

第180話レッツライメチェンページ31

NOside

ピリリリリリリリリリリピッ

目覚まし時計で起こされた森羅は目を開き、横の棚にある時計を止める。

起き上がって隣のベットの布団を両手で握り子供のようにすやすやと眠るアーサーを見てプッと笑う。

今日は第一に研修入隊して五日目だ。

あの病田がAに迫った日から、流石に行動が目に余るとの事でA達がいる1ヶ月間は謹慎ということになり、この3日間、森羅達は平穏な日々を過ごしていた。

コンコンッガチャッ

貴『お前等朝だぞ起きろー！』

森「お前本当返事する前にドア開けるのやめろよ…」

大きな声で扉を開けながらこちらに声をかけるAは後ろに十字架の描かれた白いベレー帽とショートパンツタイプの修道見習い服にガーター付きの白い靴下を身に着けている。

Aがこの格好になったのはあの病田の事件の次の日…つまり2日目の朝からだった。

コンコンガチャッ

貴『お前等起きてるかー』

そう言って相変わらず意味の無いノックをしながら扉を開けたAに質内の全員が固まった。

昨日のAの様子から、どう接するのがいいだろうと悩んでいた所に今までと変わらない様子でA本人が現れたのだ。

何も言えなくなってしまうのも無理はない。

しかも変わった修道見習いの服を着ていればなおさらだ。

森「…え、え？なにその服」

貴『何って第一の修道見習いの服』

森「いや、なんか違くね？」

そう尋ねる森羅にAはそりゃ違うやつだったからなと当然の様に言ってくる。

貴『意外とこの修道見習いの服種類があるみたいでなぁ。

倉庫からちょっと拝借させてもらったんだ。』

そう似合うだろ？と当然の様に言ってくるAに驚きつつもあぁ…と森羅は肯定の返事を返す。

似たような服装ではあるのだが、あのミニスカタイプとは違い、パンツスタイルの修道見習いの服はAに似合っていた。

スカートの時は感じていたゴツさも下品さも今は感じられない。

能「似たような服なのに全然違うね…」

岸「っつーか上の方は昨日と一緒でしょ？なんでこんな違うわけ？」

貴『別に。ただ単にワンサイズ上げただけだ。』

あぁあとインナーも変えたなと言ってインナーをつまむ。

確かにずっと着ていた黒のハイネックのアンダーシャツが白いタートルネックカットソーに変わっている。

アレ単純にサイズ合ってなかったんだよと呆れるAはどちらかというと聖歌隊の少年のように思えた。