喜劇で悲劇の人形劇第二幕【炎炎ノ消防隊】 (ページ35)

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第84話ガムガム小物少年ページ35

NOside

大ザコ長の部下がしゃしゃってんじゃねえよとさらに煽るガム少年。

掴みかかるバカ二人に対し、Aは二人の頭を思いっきり殴った。

貴『やめろバカども。そんなアホの挑発に乗るな。』

森「でも！！」

ア「こいつ大隊長を馬鹿にしやがった」

だーから落ち着けとまるで猫でも持つように二人の首根っこを掴む。

抵抗するとさらに殴られることを知っている二人は不満そうにAの顔を見る。

そんな二人にAはガキの我儘を諌める様に丁寧に説明をした。

貴『あのな？あの手の奴は相手の実力も見極められない表面上だけでしか物事を測れない頭の悪いやつなんだよ。

ああいう大きな声で相手を馬鹿にするやつはそうしないとマウントも取れない可哀想な小心者、普段は自分より上の奴ばっかりでヘコヘコしてるだけの底辺中の底辺なんだよ。

だからあんな奴は相手にするだけ時間の無駄だ。そのへんの羽虫が五月蝿いなくらいに思っとけばいいんだよ。』

分かったか？と二人に言い聞かせる様にガム少年をボロクソに言うA。

Aに言われた事が図星だったのか、顔を真っ赤にして震えるガム少年。

そんな少年の様子に森羅達もAと一緒に可哀想に…と哀れみの目を向ける。

それがさらに癪に障ったのか、ガム少年は悔しそうに顔を歪めた。

ｶﾞﾑ「え、偉そうに！！お前なんか色気もクソもないパンツ履いてるくせに！！！」

相当悔しかったのだろう。顔を真っ赤にして叫ぶ少年。

どうやら少年はあの大会にいたらしい。

見た目からしておそらく同期だろう。

となると彼は新人で、やはりAの言うとおり先輩達にヘコヘコと頭を下げているのだろうと言うことは容易に想像がつく。

………しかし、こんな場所でパンツの話を持ってくるとは。

やはりこの男、馬鹿である。

Aは特段恥ずかしがるでもなく、本当に呆れたと言う顔をして、相手にもしていなかったが、残念なことにここでキレる馬鹿がうちにもいたようで。

ドスッ！！！！

茉「Aはボクサーパンツだからいいんでしょうが！！！」

貴『馬鹿か！！！？』

ガム少年の腹を思いっきり殴り、意味不明な主張を茉希に敬語も忘れてAは叫ぶ。

なぜこうもここにはバカしかいないのか。

心の底からため息をつきながら、Aは崩れ落ちたガム少年の元へと歩いて行った。

貴『えーっと、"色気もクソもないパンツ履いてるくせに"だったか？』