喜劇で悲劇の人形劇第二幕【炎炎ノ消防隊】 (ページ13)

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第62話子供扱い禁止ですページ13

NOside

桜備を立たせたAはそれ以上特に発現に触れる事はなくおーい大丈夫かー？と森羅たちの方へと歩いていく。

森「お前…本当お前…」

貴『なんだよ…私何も悪くねえだろ』

森「お前は存在自体が罪なんだよっ…！」

貴『それは酷くないか？』

そうケラケラと笑う彼女はやはり色欲魔のようで、森羅はなぜかくそうと悔しそうな表情を見せる。

森「お前は一体何人惚れさせれば気が済むんだっ…！」

桜「ま、まて森羅お前何か勘違いしてないか！！？」

桜備が慌てて森羅を止めると森羅は未だ悔しそうな顔でいいんですわかってますっ…！と明らかに分かってない返事をする。

しかし今の桜備にはどうあがいても勘違いされるような言い訳しか出てこない。

桜「本当に違うんだなんかそう恋とかそういう系じゃなくてなんかアイドルとかそういう感じであって…！」

森「ファンクラブ会員者(犠牲者)がっ…！」

貴『ファンクラブ会員の事犠牲者って言うなよ』

可哀想だろと笑うAに森羅はうるせえと叫ぶ。

桜備は何度もそういうのでもないと講義するがもはや今の森羅には何も信じられない。

そうやって皆Aに侵食されていくんだ…と呟く森羅にAは大笑いしていた。

森「笑ってんじゃねえ！！大体お前あんなに爆発食らってたくせになんで顔に火傷の一つもねえんだよ！！」

貴『お前とは(炎の耐性の)次元が違うんだよ』

森「ムキー！！ムカツク！！！」

噛み付く森羅を笑って受け流すA。その姿はなんだか姉弟みたいで、桜備はなんだかほっこりしながらそんな2人を見守っていた。

桜「でも、今回のMVPはやっぱり森羅だな！

見てたぞ〜！5人も助けて！ヒーローだな！」

森「あ！ありがとうございます！」

そう言ってガシガシと森羅を撫でる桜備。

素直に喜ぶ森羅を見てガキだなと嘲笑うAに森羅がなんだと！！と怒ると桜備はワシャワシャッとAの頭も撫でた。

桜「Aも森羅や隊員達を守って、流石だ！」

驚いて固まっているAにそう笑顔で褒める桜備。

…どうやら、自分も撫でてほしいのかと思われたらしい。

ぶわぁっと全身が紅くなる。

それこそ、彼女の右目と同じくらい。

貴『私はそんなに子供じゃねえ！！！』

子供扱いされたのがそんなに恥ずかしかったのか、それともそれほど撫でられたのが癪に障ったのかはたまたその両方か。

Aは全力の回し蹴りを桜備にお見舞した。