第30話 これだから会食は ページ31
NOside
火「他は」
貴『カ○リーメイト』
火「違うそうじゃない」
Aの口から出てくる栄養食の名前に火縄はAの好物の欄を思い出した。
好きなもの:完全栄養食
火「…………」
そういえばそんな事も書いてあった気がするとこめかみをおさえる火縄。
どうやらAは食に関して本当に興味がないらしい。
貴『私、さっきも言いましたけど他人と家族団欒とか好きじゃないんです。
アンタ等は家族でも友達でもない上司と同僚なんです。』
アンタだって知らない人に肩組まれたりしたら嫌でしょう?
そうニコッと冷たく笑うA。
それはとても、とても分かりやすい、拒絶だった。
はっきりと、"踏み入るな"と、そう、言われた気がした。
貴『…まぁ、今日は用意もしちゃったんで一緒に食べますけど、明日からは一人で食べさせてもらいますからね。』
火「……あぁ、好きにしろ。」
後から取り消しなんて許しませんからねとAは食器や料理の乗った大皿を持って食堂へ歩いて行った。
火「(……また、森羅達とは別ベクトルで面倒なやつが入ってきたもんだ…)」
数十分後
茉「どんなタイプの人が好きですか!?」
貴『っは〜〜〜〜………』
アイ「ごめんなさいごめんなさいAさん…!」
料理が全て完成し、全員で食卓を囲むと同時に隣に座ってきた茉希が恋愛トークを始めようとしていた。
茉「お昼は逃げられましたからね!今度こそ吐いてもらいますよ!」
貴『めんっどくせぇ……』
アイ「Aさんの隣に座らせないように頑張ったんですけど…!」
明らかに嫌そうな顔をするA。
けれど脳内お花畑状態の茉希にはそんな事は関係ない。
Aの意思など関係なくグイグイと詰め寄ってくる。
ア「あんなに不機嫌なAは初めて見た…」
森「そりゃあなぁ…いつもならあいつが不機嫌オーラ出しただけで皆はけるし…」
そもそも訓練校時代にはAに恋愛の話を振れるような人間はいなかった。
そんな事をすれば必ず大半の男どもが傷つく。
だからAに恋愛の話はタブーという空気ができていたのだ。
貴『こういうのがあるから誰かと飯食うの嫌いなんだよ…』
火「正直すまんかったと思ってる」
自分の話が好きじゃないAにとってこういう詮索は苦痛なのだろうと容易く察しがつく。
そして食事の場に一人でも恋愛好きがいればこうなる事は火を見るよりも明らかだった。
第31話 恋人にしたくない人第1位→←第29話 美味い料理はレシピが上手い
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ふたば(プロフ) - この作品とても面白くて大好きです!夢主ちゃんのスパダリっぷりに思わずキュンキュンしてしまいます笑これからも執筆頑張って下さい✨ (2021年10月25日 0時) (レス) @page50 id: 4559ad2a7b (このIDを非表示/違反報告)
夜月 - すごく面白いです!更新頑張ってください! (2021年9月30日 18時) (レス) @page2 id: cc011a7ffe (このIDを非表示/違反報告)
陸(プロフ) - 色々ありますよね、大丈夫ですよ! (2021年9月20日 0時) (レス) id: 19eff5b33e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:3度の飯より推しが好き | 作成日時:2021年9月18日 20時