第18話 組手ハードプレイ ページ19
NOside
組手の直前までAは気が進まない様子で、茉希が構えてもAはずっと棒立ちのままだった。
貴『(手加減、あんま上手くないんだけどなぁ…)』
不機嫌そうに頭を掻くA。
その様子からやる気は1ミリも感じられなかった。
貴『お先どうぞ』
茉「じゃあお言葉に甘えてっ！」
ダッと地面を蹴る。
あっと言う間に間合いに入った茉希がAの鳩尾に拳を入れようとする。
が、
パシィッ
貴『っと、危ない。』
茉「！！」
茉希の拳はあまりにもあっさりとAに受け止められてしまった。
貴『(思ったより重いな…)』
そう思っているとすぐに顔めがけて2発目がやってくる。
さすが元軍人。すぐにやってきた2発目に若干驚きながらもまぁ当然かと思い直し首を傾け軽々と避ける。
すると今度は拳を受け止めていた左手をガッと掴まれた。
拳を避けたことにより若干左に傾いていた体を引っ張られ、バランスが崩れる。それに追い打ちをかけるように左足を蹴り払われた。
貴『(ふむ、強い)』
軍人らしい戦い方だと思いながら茉希を見つめる。
このままだと倒れてしまうというのにAはどこまでも余裕だ。
グイッと引っ張られている腕を思いっきり後ろに引く。
Aの足を払った茉希の右足は浮いている。片足で立っているという状況はAと変わらない。
腕を掴んだままの茉希の体もこちらに傾くかと思ったが、
パッ
茉希の手は案外あっさりとAの腕を放し、バランスが崩れることは無かった。
貴『(本当に判断が早いな…)』
そう思いつつ腕を引いた勢いのまま右足を振り上げ、茉希の顔めがけ足を振り切るA。
あまり勢いをつけなかったとはいえ多少は吹っ飛ぶかと思ったA。
しかし茉希はAの攻撃をしっかりと両腕で受け、少しもダメージを入れられている様子はなかった。
貴『(げ、まじかよ)』
思ったよりも固い茉希にAは面倒臭そうな顔をして距離を取る。
貴『(これを軽々と受け止められるのは予想外なんだが…
………しかも)』
距離を取ったはずの茉希はもう既に目の前にいる。
貴『(距離の詰め方がエグいんだが！)』
間合いに入るまでが早すぎる。
攻撃を受け止めるのは容易いが息をつく間はなさそうだ。
茉「逃げてるだけじゃ私は倒せませんよ！？」
貴『虎視眈々と機会を伺うのも立派な戦略ですよ？』
万全の状態で無理ならば、体力を削るまで。
第19話 格ゲー相手は男がいい→←第17話 躊躇う戸惑う戦闘前
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ふたば(プロフ) - この作品とても面白くて大好きです！夢主ちゃんのスパダリっぷりに思わずキュンキュンしてしまいます笑これからも執筆頑張って下さい✨ (2021年10月25日 0時) (
レス) @page50 id: 4559ad2a7b (このIDを非表示/違反報告)
夜月 - すごく面白いです！更新頑張ってください！ (2021年9月30日 18時) (レス) @page2 id: cc011a7ffe (このIDを非表示/違反報告)
陸(プロフ) - 色々ありますよね、大丈夫ですよ！ (2021年9月20日 0時) (レス) id: 19eff5b33e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：3度の飯より推しが好き | 作成日時：2021年9月18日 20時
