【H×H】イルミさん(殺し屋)と私(凡) (ページ12)

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イルミ11 ページ12

『イルミさん～』と送信して2日。

『一向に来ない』

店のカウンターで携帯をいじっている
お客さんがこない。
連絡も来ない。

暗殺者は忙しい可能性もあるしな、そんな毎日私みたいに暇じゃないよねー仕事的に。

携帯をいじっていると店のドアがカランカランとなった。

携帯を置き、仕事の準備を始める

『あ、いらっしゃいませ～何かお買い求めですか？』

「じゃあ、このウサギのりんごタルトください」

『かしこま、、

え。』

上を見ると私服のイルミさんが立っていた。

相変わらずのイケメン。

『イ、イルミさん！！』

「やぁ。偶然だね」

いや、偶然というのかこれは。この小さいお菓子屋さんに来るというのは。

彼はこの店内を不思議そうに眺めた。

「へぇ、いい店だね。ここいつも独りで経営してるの？」

『いえ。接客は私一人ですけど、店長はこの建物の２階に』

「グレーっぽい」

『お菓子屋さんにグレーはありません。』

こんなピュアなところにグレーは普通言い難いだろう。グレーは。

イルミさんから頼まれたタルトを取り出して包装していると、彼はタルトを凝視しているのに気づいた。

『これ、美味しいんですよ～。うさぎのリンゴも可愛いし』

「へぇ、そうなんだ。りんご美味しいもんね。」

私は、暗殺者で好物が林檎のうさちゃんのイルミさんのギャップに少し笑みを浮かべてしまった。

「なに、急に笑い出して」

『ふ、ふ、いや、なんでも
……はい。出来ました！』

「ありがとう。」

代金を払い、
店を出ていこうとした彼の足が止まって
私の方へくるりと振り返った。

「ずっと聞きたかったんだけど、君の名前は？」

『私の名前は、Aです。
あれ、言いませんでしたっけ、、』

「いや、初めて」

彼は顎に手を当て、何やら考え事をしているみたいだが

やはり暗室者の考えてることはさすがの私もわかりゃしないよな～

彼は指をパチンと鳴らし、そうだ。と思起したように言った。

「暇な時また来るよ」

『えぇ、ほんとですか！』

「うん。てか、敬語いいよ。俺の事はイルミでいい」

そう言い残して彼は店から出ていってしまった。

『い、いきなりだったなぁ』

あの人はいつも不意に現れるから怖いったらありゃしない。