やる気なし野望なし生命力なし2【MASHLE】

【番外編】君の助けなら2 ページ12

タッタッタッタ



ガチャ！！！！



『へい！マイバディ！How are you！？』

レ「......るせぇ」

『こりゃ重症だ。パルチザンが出てこない！』


レインが心配していた人物が鬱陶しいテンションでやってきた


パタン


レインの体調が思ったより悪いと気づいたAは一旦落ち着き静かに扉を閉める


『レインどしたー。熱？』

レ「げほっ...あ"ぁ」

『ありゃりゃ。喉にもきてんね。ちょいと失礼〜』

レ「っ...」


レインの額に手を置いたA
その冷たい温度にレインは気持ちよさそうに目を閉じる


『珍しいこともあるもんだ。』

レ「げほっ...」

『あーはいはい。喋ろうとしなくていいから』

レ「っなんできた...移るぞ」

『んな柔な身体じゃないってーの。えーっと』

レ「？」


Aが手元で何かゴソゴソやっているが寝ているレインには見えない


『レインのことだからこんな時の薬なんて持ってないと思ってさ。普通の風邪薬だけど一旦飲んどこ』

レ「薬？」

『昔作ったやつ。効果は保証しよう！』

レ「.........」

『え、疑う？？ここで？？』


悲しい顔しながらも薬と水を用意したA
レインは仕方なくそれを飲むために体を起こそうとした


フワッ


レ「うぉっ」

『こんなとき私の魔法は役にたつのさ』


後ろから何かに押されてるように軽々と上がる体
どうやらベクトルをいじって支えてくれているらしい


レ「なんで来た...げほっ」

『え？そりゃ来るでしょーよ』


ケロッと当然だと言い放った彼女にレインは重くなっていた気持ちが少し軽くなるのを感じていた


レ「俺がいない方が楽でいいだろ...ゲホッゴホッ」

『あーあーあ。とにかくほら、飲むだけのみな』

レ「ん...」


無理やり薬を飲んだ後
レインはゆっくり寝転んだ
Aの魔法は便利なもので力を使わずとも布団をかけたり楽な体勢にしてくれる


レ「ゲホッ...お前介護士にでもなるのか」

『ダメだこりゃ。意味不明なこと言い出しちゃってやんの』

レ「意味はわかるだろ...ゲホッ」

『はいはい。無理に話さなくていいからゆっくりして』


それだけ言うとどこかに行こうとするA
レインは思わずその背中に手を伸ばした


クイッ


『ん？』

レ「げほっ...お前...課題やったのか...？」

『......はぁ』


仕方ないと言いたげにレインの方を向いたAはその手を取り優しく握り返した

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