検索窓
今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:8,835 hit

仕事はしました…糸我蓮乃 ページ21

「あ、今日お仕事やん!」

家で家主の二人が屯所に向かったが、こいつ_糸我蓮乃(糸の神)は向かわなかった

縁側に居た三毛猫に夢中だったのだ
しかし、猫に好かれないのか、顔には既に無数の傷があり、血も滲んでいる
猫と遊ぼうとしても、すっかり猫に遊ばれている状態だった

どうしようかなっと悩んでいるうちに、時は止まることを知らず、流れていく
仕方なく、何度も無くしている合い鍵を使って、家の扉を閉めた

屯所に向かうこと、数十分。
比較的近めの蓮乃の家からはすぐに屯所を視界で捉えることが出来た

だが、問題は次だった
鬼の局長、宮本八重である

容姿端麗という言葉が似合う彼女だが、その呼び名の通り、隊士からも恐れられていた
そんな彼女にこのことがバレたらどうなるか…と考えるのは常識人ならば必ずそうだろう

しかし、蓮乃はそんなこと、一切気にしなかった


「宮本はん!出勤したで!!!」


「おう糸我、随分と遅めの出勤だな…」


「あれ?宮本はん、怒っとる?」


逆に何故それが分からないのだろうか
他の隊員たちは、皆、同じようなことを考えていた

対する蓮乃はどうかと言うと、自身の額に貼られた札を息で浮かせたりしている

普段は仕事をちゃんとやっているのだが、今日は完全に遅刻
そして、昨日寝てしまって後回しにしていた仕事も積み重なって、蓮乃の席は大変なことになっていた

そしていつの間に取って来ていたのか、局長を見る蓮乃の方には鋤がかけられている
この場に及んでも、まだ無意識にサボろうとしていた


「糸我…仕事しろォ!!!!」


「ひぇっ!で、でも!ちゃんとやったんやで!?」


冷や汗を流しながら言って、何処に説得力が存在するのだろうか
落してしまった隙を拾いながら、蓮乃は更に言葉を紡ごうと、口を開ける



「夢の中でやけど…」


ボソッと呟いたつもりらしかったが、局長の耳にはちゃんと届いてる

そう気が付くこともできず発言してしまい、叱咤を受けた後、渋々仕事をするまで、あと数秒間。




7/21更新:一酸化炭素。

続く お気に入り登録で更新チェックしよう!

最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している



←筆の神は今日も…佐伯禄郎



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.0/10 (32 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
16人がお気に入り
設定タグ:神様の依頼箱 , 企画募集 , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

すとろべり-(プロフ) - 更新しました! (2018年6月4日 12時) (レス) id: c48c36fb49 (このIDを非表示/違反報告)
すとろべり-(プロフ) - 更新します! (2018年6月4日 10時) (レス) id: c48c36fb49 (このIDを非表示/違反報告)
雪抹茶(プロフ) - 更新しましたー! (2018年6月2日 19時) (レス) id: 9248342184 (このIDを非表示/違反報告)
雪抹茶(プロフ) - 更新しまーす (2018年6月2日 18時) (レス) id: 9248342184 (このIDを非表示/違反報告)
松宮カナメ - 更新しました (2018年5月21日 14時) (レス) id: eb873f1f0d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:神様の依頼箱 x他13人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年3月17日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。