魅惑の花

緊張の瞬間 ページ39

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緊張感に包まれる中

順位発表はどんどん進んでいく









最初に呼ばれた雄大から

今はもう4位の発表まで終わってしまった









蓮汰「ハナっ......」









隣にいる蓮汰は

目が赤く腫れていて









相当不安で仕方なかっただろう









『大丈夫、俺がいるから』









しっかりと手を握って

蓮汰に笑いかける









" 第3位_______ "









呼ばれない......









前回は5位で

デビュー圏内には戻ったものの









未だに呼ばれない名前









不安に押しつぶされて

泣いてしまいそうになる









仲宗根「ハナ〜！下向くな！前だけ見ろ！
Do you understand ？」









梨乃先生が俺に声援を送ってくれる

思い切り頷き目から溢れそうな涙を拭いた









" 田島将吾 "









『たじ〜！』









将吾「Aっ！.....」









たじとハグをして

送り出そうとすると








将吾「絶対きてね
ずっとずっとずっと待ってるから」









『うん、分かってるよ』









ひな壇に立つたじは

しっかりと前だけを見ていて







すごくかっこよかった









蓮汰「たじくんがデビューできて
ほんとうによかった」









『蓮汰は優しいね』









蓮汰の頭をよしよしと撫でてやる









スピーチを終えたたじが

どんどん上に登っていく









" いよいよ2位と1位の発表です "









・・・きた


ここで呼ばれなければ厳しいだろう









9位に座る理人が

俺の方をじっと見つめている









そんな理人に手を振ると

こっちを見ながら手を合わせてお願いしている









" 今から1位の可能性がある練習生を
モニターに表示します "









ドクンドクンと心臓が波を打つ








そこに映し出されたのは









『すごい.......』









大夢と柾哉君だった









沢山の拍手に包まれる中

ひな壇上がる2人








笑顔で拍手を送るけれど

心境はとても複雑で









ちゃんと喜べなかった









" 第1位______木村柾哉 "









1番高い1位の席に

ゆっくりと座った柾哉くん









羨ましいけれどすごく悔しい









" それでは11位の可能性がある
2人の練習生を発表します "









『大丈夫、大丈夫』









自分に言い聞かせながら

目を瞑った









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