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「よかった、Aならそう言うと思った」
と子供みたいな顔で笑ったのを見て動揺しないように目の前の水を一気に流し込んだ。
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何度目かのご飯を食べてる時。
「…おれジャニーズなんだ」
と私の反応を伺うように恐る恐る話してくれた湧
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あの日、あの公園で強引にLINEを交換してからちょくちょく連絡を取りあって、美味しい店あるから、って何回もふたりでご飯に行ったり。
歳はわたしより1つ下で、お兄ちゃんが3人もいるらしい
よく一緒にいる仲良しな5人組がいて、面白いエピソードとか5人で遊園地に行った話とか。
食べ物の好みも服の趣味も、野球が得意なことも、教えてくれた。
そして、お互い「湧」「A」と呼びあうようになった頃
「あのさ、話があるんだけど」
なんて真剣な顔で言われたからわたしも身構える
だって、この流れって、そうじゃん………
すこし砕けた言葉使いもわたしの話を真剣に聞いてくれてる顔も目を細めて笑う顔も
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「…おれジャニーズなんだ」
「え？」
「ごめん、黙ってて」
「そうなんだ、凄いじゃん」
「……驚かないの？」
実際、驚いてる、頭が痛いくらい。
でも湧がこんなに様子を伺いながら恐る恐る聞いてくるから。
「そりゃまあ、びっくりしたけど、もうこんなに仲良くなっちゃってるんだもん」
湧がジャニーズだからと言ってどうこうする問題じゃないよ、と言うと「よかった」と安心したように笑う湧
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……大丈夫。まだ大丈夫。
まだ、好きじゃない。
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「…てかなんでおしえてくれなかったの？」
「だって、そういうの疎そうだったし」
「ちょっと！」
「はは、うそうそ、言ったらなんか気使わせちゃうかなって」
「…まあ、たしかに、堂々と外出歩けないよね」
湧が選んでくれるお店はいつも半個室とか人が少ないお店だったり、年下のくせにタクシー呼んでくれたりで、今思うとたくさん伏線があった
「…やっぱこういう職業って偏見持たれてるじゃん、だからなんか言いづらかったのもあるけどな」
「ええ、なんですごい職業だよ、わたしずっと応援する」
目を見開いてわたしの顔をみて、恥ずかしそうに笑う湧
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「恋しちゃいけない相手」
そんな存在がいることをわたしは知らなかった…
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続く (更新停止中)
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作者名：ぴ | 作成日時：2022年9月14日 7時
