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“自分の名前と俺の名前受付の人に言ってチケット渡せば入れるから”と言われた
そう言われたのが2日前。冗談で行きたいな〜なんて言ったのに親用に取ってもらってたけど仕事で来れなさそうだしあげる。と貴重なチケットを貰った。
クローゼットの中でもキレイめなワンピースを選んで髪も軽く巻いて結構ルンルンで劇場に来たけどこれどこから入ればいいんだ⋯⋯
とりあえず中の人に聞いてみようかな、なんて思って人の流れに乗って中に入ったらQRコード出してくださいなんて言われてしまい戸惑う
「⋯⋯あのこれ」と湧から貰ったチケットを出すと黒い服を着た係員さんは「関係者の方ですね、失礼致しました。此方へどうぞ」と端の受付に案内してくれた。
言われた通りに自分の名前と湧の名前を伝えると席まで案内してくれて、席に着いたけど。
予想以上に近い⋯⋯こんな席貰っちゃっていいのか⋯⋯
始まるまで1時間もあるし早く入りすぎたかな、なんてぼーっとしてたらカバンの中でスマホが震えて見るとLINEの通知
「何時くらいにくる？」
「もう着いちゃった、てかこんないい席いいの？」
「もう着いてんの？席にいる？」
「うんいるけど」
なんてメッセージでやり取りするけどまさかこんなお客さんいるのにここに来ないよね？と思ってたら黒い服を着た係員さんが「あの」と声をかけてくる。
「Aさんでしょうか？」「はいそうですけど…」
周りの視線がやばい、なにか私やらかした？え？なに？
「此方へ来ていただけますか？」と言われた通りに着いてくとセキュリティがしっかりしてそうな扉を2個開けて階段をさがる
こちらでお待ちください、と係員さんは引き返しちゃったけど、こんなとこで私1人待たせる気？何事？え？どうすればいいの。
「⋯⋯A！」
「え？」
「本番前に会いたくなっちゃったからさ」とふざけ混じりに言う湧
「こんなとこで会って大丈夫？いろいろと」
「ここならへーきっしょ、出番少ねーかもだけど見とけよ俺の事」
「わかった、内村くん見とくね」
「おい殺すぞ」
「こんな場所で不謹慎な言葉禁止」と湧の頭を軽く叩く
すると湧がさっきから出てきた扉からガヤガヤ聞こえて来たと思ったら「あー！湧の！」と噂の内村くん登場
「お前ら来んなよマジで」
「来ちゃった！深田も黒ちゃんも見たいって言うからさ」
なんて内村くんの後について2人も歩いてきた
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作者名：ぴ | 作成日時：2022年9月14日 7時
