【テニプリ】魔王様は今日もきっと元気です

番外編 MerryXmass........for you,from prince!、２ ページ18

12月24日


立海レギュラー陣は幸村の家に集まっていた


「早くケーキ食いてぇなぁ」


「出たぜよ、ピッグ丸井」


「誰がブタ丸だコノヤロー！」


「俺かよっ?!」


＊放課後の王子様ネタ



仁王、ブン太、ジャッカルがぎゃあぎゃあ騒いでるのを横目に、真田と柳と柳生はお茶にしていた


「キェェェェイ！うるさいわ！」


「弦一郎が一番うるさいんじゃないか？」


「う、すまない........」


「それにしても遅いですね........」


そう、このパーティーを１から計画したA本人がまだ来ていないのだ


心配した幸村と赤也が迎えに行ったが、それも30分前の話


パーティー会場に、寂しさが一つ、舞い降りる







一方、Aの家に着いた幸村と赤也はインターホンを押せずにいた


「ゆ、幸村部長........押しますか？」


「いや........赤也が押したらどうかな？」


赤也は幸村を気遣って、幸村は好きな人の家のインターホンを押すことをためらって、押せずにいた


そうしていると


『あれ、幸村に赤也？どうしたんだ？』


インターホンからAの声がした


「君が計画したんだろ、パーティー、何で来ないんだ？」


高まる鼓動を抑え、幸村は冷静を装う


「お、俺っ........A先輩がいないとつまんないッス........来て欲しいっス！」


珍しく素直に赤也が言う


去年の俺なら、こんなこともサラッと言えたのだろうか........と幸村は思う


一年とは、短くも、長いのだろう


『あぁ、それ....ごめん！体調悪くてさ........行けなくなっちゃったんだよ........』







帰ってきた幸村と赤也を見て、残りのメンバーの目が丸くなる


Aが、いない


「なっ、なんか........体調悪いって........言っててっ........！」


赤也は今にも泣きそうだ


「そうなんだ........心配いらない、すぐ治るから、今日行けなくて」


ごめんな


そのセリフを復唱することは、幸村にはできなかった


泣きそうな顔を見せるわけにはいかないので、
わざとそっぽを向く


「まぁ、体調崩すのは自己責任だし、仕方ない、俺らだけでやろうか」


皆が納得いってないのは空気でわかった


なんだかんだで愛されてるやつだ


「そ、そうだな........仕方ないな........」


「今日は8人だな」




重苦しい空気の中、パーティーが始まる

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