【テニプリ】魔王様は今日もきっと元気です

番外編 MerryXmass........for you,from prince!、１ ページ17

「立海レギュラー陣でクリスマスパーティー、したいっス！」


全ては赤也のこの一言から始まった


「クリスマス........？たるんどるわっ！」


やっぱりな、と赤也は肩を落とす


そんな彼を見ていたたまれなくなったAは、
幸村の方に向かっていった


「なぁ、幸村」


「なんだい？今日の練習メニューなら部室にあるだろ？」


「じゃなくてな........クリスマスパーティー、やってくれないか？」


「........そんな暇あったら練習メニューこなしたら？」


幸村もダメか............


コートに向かおうとした時



「うわぁっ?!?!」



茂みに引きずり込まれた







「あんな頼み方じゃダメぜよ」


引っ張ったのは仁王だった


「ダメ............？」


どうやったって許してくれそうにないじゃん、とAが言うと、仁王はチッチッチッ、と人差し指を振った


こういうとこが詐欺師だ、と彼女は思う


「甘いぜよ、幸村が許してくれる、ただ一つの方法、教えてやるから試してみんしゃい」






２分後、Aは再び幸村の元にいた


「A？次は何かな？」


彼女は仁王から教えられたことを必死に思い出す


まずは........


「ゆ、幸村........クリスマスパーティー、どうしてもだめ、かなぁ............」


そして、上目遣い


幸村の顔が瞬時に赤くなる、ほんの少しだけ


「う................ずるいよ、A............」


効果はあったみたいだ、何故かはわからないけど


「仕方ないな........24日でいいだろ？」


Aの顔がぱあっと輝く


「幸村！ありがとう！」


初めて見せた、本当の笑顔


幸村はそれが見られただけで幸せだった



赤也とその他部員に知らせに走ったAを見て、彼は呟いた



───俺ってほんと、甘いな........

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